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アルコール依存症者の自助グループ、という組織があります。

そもそも、の話なんですが、アルコール依存症という病気は、回復することはできれど、実際に治癒するということはない、そんな病気です。

治らない、と、そういうワケです。

これは、僕が何軒目、か、にして、その後の断酒生活に大きな影響を与えてくれた、そんなアルコール外来の先生にも最初に宣言された言葉でした。

「さぶろうさん。アルコール依存症の治す薬も、アルコール依存症を治す手術も、そういったものは一切ありません」

「アルコール依存症は治りません。治すことはできません」

と。

そして、回復のためにできることは、ただひとつ、一生涯断酒することです。と。

まだまだこの病気を理解していなかった僕には、何がなんだか、よく意味が解りませんでした。

その当時の僕は、自分の飲酒癖に悩まされながらも、実際に心で考えていたことは、

「日中の隠れ酒を止めたい」

「朝から飲まないようになりたい」

ということと同時に、

「この先、上手に飲めるようになりたい」

「昔のようにコントロールしてお酒が飲めるようになりたい」

と、そんな眠たい、自分勝手なものやったんで、先生の言う言葉の意味が解らなかったのも、今から振返ると無理もありませんでした。

今の自分はお酒をコントロールできなくなっている、と、そのことは認識していました。

しかし、自分自身が、最早一生、お酒をコントロールできない、そんな身体になったしまっている、と、そういう状況にあることは理解できませんでした。

だから、延々と、

「なんとか上手く飲めるようになりたい」

とばかり考えていました。

そんな認識になんで、何度もコントロール飲酒に挑戦し、その度に失敗し、結果、アルコール依存症を悪化させ続ける、そういう日々を続けていました。

実際には、そのアルコール外来の先生のおっしゃるように、アルコール医療にできること、は、『断酒の教育』であり、アルコール外来やアルコール病棟にできること、は、ある意味、アルコール依存症者の自助グループにつなげることだ、と、そんな構造が理解できずにいました。

それどころか!?

アルコール医療の専門家を名乗りながら、一切の治療を放棄?して、自助グループの力に頼るなんて、なんて情けないこっちゃ、と、そう考えていました。

そんな他力本願、自分の病気なのに、人任せで他人の悪口ばかり言ってた僕の断酒はいっこう上手く行かず、結局はアルコール依存症という病気を進行させて行くばかり、でした。

その後、僕は数年の紆余曲折を経て、結局は・・・約半年間の自助グループ通いを通じて、多少なりとも謙虚に自分を見直すことができ、なんとかじたばた、と、今に繋がる断酒の道につくことができた、と、そういうワケです。

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