こんばんは。

 いつもブログを見ていただきありがとうございます。

 常々、世の中の様々なことをいろいろな視点で見れる感覚を養いたいなぁっと思っておりまして、ネットやYouTubeなどで学ばせていただいておりますが、その中で気になるものがありましたのでこちらでも載せさせていただきました。ご興味がある方はご覧いただけたらと思います(´っ・ω・)っ

 

 一般的に流れている情報が全てではありませんので、こちらのような角度の見かたも頭の中に入れておけば(知らない情報も知っておけば)、片一方だけにとらわれ過ぎずにバランスよく物事を見れると思うんですよね。何かしらの判断をされる際のきっかけになれば幸いです。なお、動画では句読点がありませんが、文字をつなげる際見づらいため、誠に勝手ではございますが入れさせていただいております(m´・ω・`)mゴメンネ…

Eden Mediaさん

 

 

 

 

 

オルダス・ハクスリー:全体主義への予言 (1958)』25:28

1958年に全米ネット「ABC」にて放送された、オルダス・ハクスリー晩年のインタビュー。

彼の集大成とも言えるエッセイ『文明の危機』を元に、深遠なる叡智を後世へと紡ぐ。

 

すばらしい新世界』(1932)

 

文明の危機』(1958)

 

Intro / Outro :

Mr.Children - 臨時ニュース / ALIVE

 

※原子力に関する発言は1958年当時の見解であり、その是非を唱えるものではありません。あくまでも歴史的資料です。

 

 

 

マイク・ウォレス

 オルダス・ハクスリー、この世の地獄を恐れる男。27年前、ハクスリーさんは『すばらしい新世界』(1932)を発表します。全世界が独裁体制に置かれることを予言した小説です。現在、ハクスリーさんはその恐怖のフィクションの世界はもうそこにあると警鐘を鳴らします。理由はこの後です。

 

 

 

 マイク・ウォレスインタビュー。「ABC」の提供。「Fund for the Republic」の協賛により、この特別番組をお届けします。アメリカが直面するサバイバルと自由を議論します。

 

 

 

マイク・ウォレス

 こんばんは、マイク・ウォレスです。今晩のゲスト「オルダス・ハクスリー」は独自の視点を持つ作家・批評家です。イングランドで生まれ、カリフォルニア在住。ハクスリーさんは今世紀における最も衝撃的な小説を発表します。最近では『文明の危機』を書き終え、アメリカの自由を脅かす概要を述べます。では早速聞きましょう。

 

 

 

マイク・ウォレス

 一体誰と何がアメリカの自由の敵なのでしょう?

 

オルダス・ハクスリー

 アメリカの“誰”とは言えません。そこにある特定の人物が意図的に人々の自由を狙ってるわけではありません。でも私が思うに、そこには何個かの非人間的な力が存在しており、それらは自由の制限を押し進めます。また多くの電子デバイスも関係してきます。これらは誰でもその意志さえあれば、このプロセスを加速するために利用できるものです。自由を制限し支配を課すために。

 

マイク・ウォレス

 あなたが言う“デバイス”ですが、特定のデバイスが?または、コミュニケーション法?我々の自由を制限しようとするもので…

 

オルダス・ハクスリー

 もちろんその様に利用できるデバイスはあります。例えば…ここ最近の悲惨な歴史です。ヒトラーが利用したプロパガンダ、これは非常に効果的でした。それは、ヒトラーの手口とは?ヒトラーは威嚇を利用します。でもそれと同時に非常に効率の良いプロパガンダを利用します。彼は当時における最先端デバイスを取り入れます。テレビではありませんが、ラジオを最大限に活用したのです。そうして自分の意志を大衆に押し付けることに成功します。ドイツ人は教養が高かった。

 

マイク・ウォレス

 それは分かります。ではヒトラーが利用したプロパガンダを、どうアメリカでも適応できると言えるのでしょう?これらは同じだと?

 

オルダス・ハクスリー

 ノー。もちろん今はその様に利用されてない。でも肝心なのはそこには手口があることです。それらはある意味ヒトラーの手口より優れ、使おうと思えば使えるわけです。それは…私が強く感じるのは、我々は凄まじい速さで進化するテクノロジーに意表を突かれてはなりません。これは歴史的に繰り返されてきました。テクノロジーが進化することで社会は大きく変わります。そうして人々は予想しなかった状況に陥り、望みもしなかった行動を取る。

 

マイク・ウォレス

 それは、どういうこと?我々はテレビを開発したのに正しく利用できてないと?そういうこと?

 

オルダス・ハクスリー

 テレビは今のところ無害です。ただ、人を紛らわすために利用されてるように私は感じますけどね。ここでテレビが普及する社会主義の国に目を向けましょう。テレビはいつも同じことを言う。それは幅広いノイズを生み出すのではなく、それは一辺倒の思想を繰り返すだけです。テレビはとてつもなく強力な道具です。

 

マイク・ウォレス

 要するに道具が悪用される可能性ですね。

 

オルダス・ハクスリー

 その通り。テクノロジー自体はすべて中立な立場にあります。いずれにも使うことができる。例えば原子力。人類の破滅に使えれば枯渇する。石炭や石油の代わりにもなる。

 

マイク・ウォレス

 あなたはドラッグの使用についても述べてますね。

 

オルダス・ハクスリー

 これは興味深いトピックです。あなたが仰った私の『すばらしい新世界』では“ソーマ”という魔法のドラッグを仮定します。それは…少量摂取で幸福感を与え、中用量では幻覚をもたらし、大量では快眠に導く。ただそんなドラッグは存在しませんし、今後も存在しないでしょう。でもこれと似たドラッグはあるのです。だからソーマは実在するとも言え、それらは無害ながらも我々の精神に多大なる影響をもたらします。これこそ現在進行形の“精神薬理学革命”です。意識を変える強力なドラッグが登場し生理学的には殆ど副作用がない“オピウム”“コカ”とは違うコカイン、これらは人の意識を変えるものの生理・モラル的には非常に有害なのです。

 

マイク・ウォレス

 ハクスリーさん、あなたの新作ではこうした自由の敵が『すばらしい新世界』を押し進めてると主張し、そしてそれは時間の問題だと言います。まず最初に教えてもらえますか?あなたが恐れる『すばらしい新世界』とはどんなものなのでしょう?

 

オルダス・ハクスリー

 まず未来の独裁体制から始めますと、我々が知る独裁体制とは違う形になるでしょう。例えば未来を予言するもう一つの小説があります。これは素晴らしい本でした。ジョージ・オーウェル作『1984』、この本はスターリン政権の真っただ中ヒトラーの直後に書かれます。そこで彼は予見します。恐怖主体の独裁政権を、暴虐に基づき。ただ今後何が起きるかと思うのは独裁者たちは気付きます。強権政治には限界があると。もし独裁体制を長く保ちたいなら支配される側の承諾が必要になる。そうして『すばらしい新世界』で書いたようなドラッグを使うようになるのです。こうした新たなプロパガンダを利用し民衆をなだめるのです。そうして、人間の合理性を潜り抜け潜在意識や深層心理に訴えかけます。そして人の本能にも。結果として人は隷属状態を好むようになります。ここが危険です。人はある意味独裁体制を受け入れ幸せを感じるようになるのです。

 

マイク・ウォレス

 では聞きましょう。あなたが仰る世界とは全体主義国家のようなものですよね。それを間近な危機を捉えましょう。我々はここアメリカでデモクラシーの下で生活すると考えます。あなたが言うこの『すばらしい新世界』は、例えば次の25年で次の100年、アメリカでも起こり得ると?

 

オルダス・ハクスリー

 あり得ます。それは…だから極めて重要だと思うのです。今からこの問題を考えるのです。テクノロジーの進化に意表を突かれないよう。例えばドラッグの使用についてですが、そこには十分のエビデンスがあります。そのエビデンスにある程度の想像力を加えることで、悪意ある人間がそれを利用した場合に生じる社会が予想できるのです。そうして未然に防ぐことができます。これは他のプロパガンダと同じで、それらを予知することで未然に防げるのです。自由のコストは“永遠の警戒心”なのですから。

 

マイク・ウォレス

 あなたは『文明の危機』でこう書きます。アメリカの選挙運動についてこう書きます。今必要なのはお金と“誠実な人”にみえるように指導される候補者。政策や計画の重要性は失われてしまった。候補者の人柄、広告の専門家に映し出されるイメージこそ最も結果を左右することになる。

 

オルダス・ハクスリー

 これは、前回の選挙である発言が目立ちました。選挙活動のPRよりそれが候補者の“商品化”という考えです。“石鹸”や“歯磨き粉”のように。そしてそれは人柄で決まります。もちろん人柄は大事です。でも中にはテレビの前で非常にフレンドリーには見えるものの、彼らは必ずしも政治的に信用できる者ではない。

 

マイク・ウォレス

 ではアイゼンハワー、スティーブンソン※、ニクソンはアメリカ国民を騙そうとしていたとでも?

 ※1956年大統領民主党候補

 

オルダス・ハクスリー

 ノー。でも彼らは権威ある広告代理店にアドバイスを受けます。そんな彼らは過去とは全く異なる選挙活動を展開します。そこで目立ったのが、あらゆる新しいデバイスの登場でした。例えば前回の選挙で話題を呼んだのがサブリミナル・プロジェクション。この技術は現段階では悪質ではないかもしれない。でもこの間多くの実験を行うある心理学者と話していたのですが、彼はこう言った。今は危険ではないが一度機能する方程式を確立してしまえば、そのテクノロジーが進歩することは間違いないと。彼が言うには、例えばその技術を1960年の選挙である程度まで利用し、1964年の選挙ではその技術をより効果的に利用するだろうと。テクノロジーの進化と比例するように。

 

マイク・ウォレス

 そうして有権者は知らない候補に投票してしまうと?

 

オルダス・ハクスリー

 その通り。これが最も警戒されることです。あなたの一票は“選択”や“理性”にありません。

 

マイク・ウォレス

 広告に関してですが先程も述べましたが、あなたは『文明の危機』で“マディソン通り”を非難します。この一角は我々のテレビやラジオ新聞広告を牛耳ります。なぜあなたは広告業界を非難するのでしょう?

 

オルダス・ハクスリー

 いえそれは、広告には必要な役目もある。でもデモクラシーが直面する危険性はこれです。デモクラシーは何を頼りにする?デモクラシーは有権者の賢い合理性のある判断を頼りとするのです。個人の利益に基づき、どの状況下でも。でも彼らが行ってるのは、彼らが目的とする“商品の販売”は“独裁的なプロパガンダ”と同じ説得術なのです。それは人間の合理性を潜り抜けようとし、無意識な潜在意識にアピールするのです。そうして「民主主義」という“合理性”と“意識的な選択”に基づくプロセスを無効にしてしまうわけです。

 

マイク・ウォレス

 まぁ次の質問は今答えられたかもしれませんが、あなたのエッセイではテレビCMについて書きます。政治的なCMだけでなくテレビCMも、いかに今の子供たちはビールや歯磨き粉のCMを口ずさみ、そしてこの現象をリンクします。独裁の危険性とこのコネクションを説明できます?それとも説明済みだと?

 

オルダス・ハクスリー

 はいそうですね。子供たちの質問はとてつもなく重要です。子供たちの方が大人より影響を受けやすいですからね。そして繰り返しますが私が思うのは、何らかの理由ですべてのプロパガンダは一つか一握りの代理店の支配下にあり、その影響下にある子供たちには多大なる力が押し寄せ、そんな彼らはいずれ大人になるのです。私が思うに、これは間近な脅威ではないものの未来への脅威です。

 

マイク・ウォレス

 あなたのエッセイではヨーロッパの子供たちはその昔“大砲の餌食”で、ここアメリカでは“TV&ラジオの餌食”だと。

 

オルダス・ハクスリー

 はいこれについても専門誌でも、いかに子供たちを捉えるかが大事であるかを述べます。そうすれば後にブランドの顧客になりますからね。ただこれを政治的に入れ替えるなら、独裁者に言わせると「大人になると自分たちの思想の購買者になる」と。

 

マイク・ウォレス

 “洗脳”とは共産主義者たちの手口だと我々は教わります。あなたはこれと別の洗脳法をご覧になりますか?ここアメリカで違う形態の洗脳。

 

オルダス・ハクスリー

 中国やロシアで利用される形は見られません。これらは個人への暴虐に基づくプロパガンダだからです。広告のような “ショットガン理論”※ではなく、彼らが行うのは個人の生理・心理両方を捕らえるのです。そうして人格を分解し新たな思想を刷り込みます。その手口を聞くと本当に非道です。これは政治犯に対してだけでなく、共産党の若い指導者や宣伝部に対しても同じです。彼らは厳格なトレーニングを受け、その25%が精神を崩壊するか自殺してしまいます。その反面75%もの一辺倒の狂人を生産するわけです。

 ※不特定多数へのマーケティング

 

マイク・ウォレス

 私が繰り返し自問してしまうのがこれです。政治そのものは悪ではない。テレビ自体も悪ではない。原子力も。でもあなたはそれらが悪用されることを恐れます。なぜでしょう。正しい人はそれらを使わず、なぜ間違った人たちがこれらのデバイスを使うのでしょう?それも間違った動機で。

 

オルダス・ハクスリー

 一つの理由は、これらはすべて支配する上で必要な道具だからでしょう。そして、人間を動かす最も大きな動機の一つが権力欲だからです。だからこそ「デモクラシー」は“権力は危険”という前提にあるわけで、一人の人間や組織に権力を長く与えてはならないのです。アメリカとイギリスの憲法は権力の抑制を定めました。でもこれらの新たなデバイスは、小さな組織が大衆を支配する上で効率的に利用できるツールなのです。

 

マイク・ウォレス

 あなたはこの質問を『文明の危機』でぶつけました。逆にあなたに投げ掛けましょう。あなたに聞きます。この急激に進む人口過剰の時代に、過剰組織の時代に、今までにない程効率化されるマスコミの時代に、我々はどうすれば人間個人の保全をはかりその価値を再主張できるのか?あなたは聞きました。ではハクスリーさん答える機会です。

 

オルダス・ハクスリー

 これはまず教育に関わる質問です。個人の価値を主張することは非常に重要だと思います。例えば…ある風潮があります。ホワイト作の『組織人間』(1956)を読んだかもしれません。興味深い価値ある本です。そこで彼はニュータイプの“集団倫理”を述べます。いかに個人より集団の方が大事であるかと言う内容です。でも私が知る限り、人間の遺伝構造的に矛盾があるように思えるのです。すべての人間はユニークだと。こうした遺伝的な根拠に自由の価値があるわけですからね。だから、教育上これを主張することは非常に重要だと思うのです。そして更に重要なのが、こうした口だけの誤誘導に警戒を促すことです。我々は上から言われることを分析するべきです。そこには教育的な側面もあり、他にも対策はあるかと思うのですが、意識を高め物事の本質を掴めるよう。

 

マイク・ウォレス

 あなたは地方分権を支持します。

 

オルダス・ハクスリー

 まぁはい。もしそれが可能ならこれは悲惨に思えます。多くが地方分権の重要性を語ってきました。地方分権は主権をより有権者に戻すことができるからです。巨大な選挙区は無力です。一票に重みがありません。一方、選挙区が小さければ違います。候補者は有権者を把握し彼らを理解できます。そしてジェファーソン※が推奨したように、選挙区をより小さく分割できるなら、本当の意味での自治デモクラシーが実現します。

 ※歴代3人目の米国大統領

 

マイク・ウォレス

 それはジェファーソンの時代のことです。ではどうすれば、地方分権で経済を復活できるのでしょう?それと同時に軍事的に、そして経済的にソ連のような大国に対抗できるのでしょう?

 

オルダス・ハクスリー

 その質問に答えるなら、まずは二種類の産業生産があります。一つは、中央集権が必要な産業生産です。例えば自動車の生産。でももう一つには、地方分権が容易かつ経済的に可能な産業生産があるのです。それらを通し、地方分権が可能となるのです。これは南部で見られ始めてます。今勢いある繊維産業です。

 

マイク・ウォレス

 ハクスリーさん一つ聞きます。真剣に。自由は必要?

 

オルダス・ハクスリー

 私が知る限り必要だ。

 

マイク・ウォレス

 なぜ?生産性の高い社会には必要?

 

オルダス・ハクスリー

 はい、必要だと思います。もし、その生産性が本物ならばね。もちろん自由無しに商品の生産は可能でしょう。でも人間がクリエイティブに生きるには、個人の自由なしには不可能だと思うのです。人間が価値を置く独創的なクリエーションなど、これらは自由なしに不可能だからです。

 

マイク・ウォレス

 ならご覧ください。我々が敵対する国家を。ソビエト連邦、それは強くなる一方です。経済的に軍事的に。それと同時に独自のアートを発展させます。国民の芸術性を抑制しているようには見えません。にも関わらず自由社会ではない。

 

オルダス・ハクスリー

 自由社会ではない。でもここが興味深いことです。その社会のメンバーは、クリエイティブな創作活動を担う科学者たちは、一般人より遥かなる自由が与えられます。貴族社会の特権とも言える。その条件は政治に介入しないことです。彼らには多大なる威信が与えられる。また、多くの自由とお金が。これはソ連の新政権に関わる興味深い事実です。私が思うにこれからの流れとしては、国民全体の自由は制限されるものの、少数派が君臨しそんな彼らは自由を楽しみ、高い生活水準が与えられる。

 

マイク・ウォレス

 一方、下の国民は?

 

オルダス・ハクスリー

 限られる。

 

マイク・ウォレス

 そうした支配体制は長続きできると?

 

オルダス・ハクスリー

 全体への抑圧よりは長続きするでしょう。もちろん、彼らは科学とテクノロジーを通しその結果を予想できますからね。


マイク・ウォレス

 なら次回お話するときは、そうした社会について分析いたしましょうか。ドローンが女王バチのために働く社会を。

 

オルダス・ハクスリー

 はい。でも私はデモクラシーを信じますし、なんとか特権階級のクリエイティブな活動に加え、庶民の活動が融合できることを願います。

 

マイク・ウォレス

 ハクスリーさん、30分間のお付き合い有難うございます。あなたに幸運を祈ります。

 

オルダス・ハクスリー

 サンキュー。

 

マイク・ウォレス

 オルダス・ハクスリーは特異な位置に置かれます。全体主義国家を予言した25年後、人間が規格化された社会を…彼はソ連を指摘し「予言通り」と言えます。次の注目はいわゆる“自由世界”もハクスリーさんが予言した社会になってしまうかどうかです。この後は来週の予告です。マイク・ウォレスでした。おやすみ。

 

 

 

 

 

 このインタビューの約5年後、オルダス・ハクスリーは奇しくもケネディが暗殺された、1963年11月22日に他界する。

 

 一方、このインタビューが行われた1958年以降の日本では、テレビが急速に普及。

 

 このテレビの普及に伴い、アメリカの対日占領政策である「3S政策」が本格化し、日本人の精神と思考は根こそぎにさせていく。

 

 「3S政策」を構成したスクリーン、スポーツ、セックス。戦後日本に敷かれたこの愚民化政策は、ハクスリーが『すばらしい新世界』で予言した新たな支配体制の一環だったのだろう。

 

 

 

「旧時の独裁者たちはその国民に十分なパン、十分な娯楽、十分な奇蹟と神秘とを与えることが出来なかったために没落した。」

A.Huxley 『文明の危機』 p.199

 

 

 

 そして2020年以降、ハクスリーが恐れた全体主義の世界は、最先端のテクノロジーを駆使したプロパガンダにより現実へと向かっている。

 

 

 

「人間はみな生物学的には唯一無二であって、他の誰とも似ていない。従って、自由は非常に良いもの、寛容は非常な美徳、規格化は非常な不幸なのである。」

A.Huxley 『文明の危機』 [第十一章] 自由のための教育

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 以上、

 『オルダス・ハクスリー:全体主義への予言(1958)』を載せさせていただきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それでは失礼致します|∀・))))