そしてまた生きながらえた小物を再生して喜ぶ日々。

 

しばらく前にジャンク品に含まれていた温度計。

買ったはいいが思ったより程度がよくなくて、放置してあった物だ。

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(すでに分解後に記録がてら撮ったので、レンズの位置がずれている。)

 

ぼくは知っていた。この温度計が半世紀以上前の自動車用品であることを。

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1966年の自動車雑誌より。

 

ただ仕舞い込まれているのがかわいそうで、別にハイテクではないのだからどうにでもなるだろうと引っ張り出してきた。

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アルミダイキャストのベースの欠けと、吸盤の欠品以外は完品。温度計自体もさして狂いはなさそうだ。

 

当時のケース色は宣伝によれば赤白黒。現品は白が黄変したものと思われるが、もともともアイボリーだった模様。

材着は再現のしようがないので必然的に塗装仕上げになるが、樹脂自体も若干お疲れであったために上塗りのラッカーシンナーが悪さをしてはならないと、足付け後にプライマーでコーティングしてからの上塗り。

風防はセラミックコンパウンドで磨いて、ケース内部のナットはJBウェルドで固定してからくみ上げ。

 

そして完成。

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磨きもなしの吹きっぱなし仕上げも、下地がきれいだったのでいい感じの塗装肌に。吸盤も近似サイズを買ってきて、リベットはどうにもならないので六角穴付きナットでステーとベースに固定。

 

最大で今から60年も前に作られたこのコンフォメーター。宣伝では服部時計店製とあるものの、どこにもそれらしき刻印やマークはみとめられず。この手のものは、当時の雑誌などの他にアイデンティティを確認する術はない。

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別に貴重品でもなければ高級品でもないこういった普通のものは、だいたいが珍重されることもなく使い捨てられるか、長年しまい込まれた挙句にゴミにされてしまうか二択だろう。

 

こうしてまた、名もなき自動車用品が息を吹き返した(ということにしておく)。

コロ助のダッシュボードの上で、60年前を思い出してほしい。

 

そんな中、ちょっと風邪をひいて2週間近くまともに乗っていなかったので、試運転とポジション出しを兼ねてサンセット號で繰り出す午後。

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この自転車には時代考証的な観点もあるけれど、ビンディングはつけず、フラットペダルでいこうとおもっている。

サイクリングシューズにタイツの上からズボンもはいて、ゆるい気持ちで乗ることにしている。

 

そもそもダウンチューブマウント、フリクションシフトの5速ギアなんて、昨今のバイクと比べたら恐ろしくゆるい。

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ものすごく低い頻度でギアチェンジをしながら旧街道なんかを走っていると、これでいいのだなとなんとなくやさしい気持ちになる。

 

そんなふうにペースも気にせずまあまあで走ってきて衝撃なのは、白いトレックでがんばって走った時と比べて大した変わりはなかった時。

もうなんか、これでいいんだなという気持ちになった。


結局対象が自転車になっただけで、おんなじことをやって喜んでいる。昭和50年の、この自転車のおうちの宣伝。


昭和54年。おそらくまさしくこの頃に、この店先を出てきたであろう我がサンセット号。


そういえばよーく見てみたら、レイノルズ501でなく503のステッカーだった。


とにかく元気になってとっても嬉しい。

きっと夏までに、一緒に大阪への里帰りを果たすんだ。