ある心霊スポット動画のコメントの書き込みより…
私も似たような話を耳にしたことがあります。
「心霊スポット」とは、ちょっと毛色が違う話なのですが……。
これは、私の知り合いであるAから直接聞いた話なんです。
Aは大学でオカルト系のサークルに入っていまして。まあオカルトサークルと言っても、実態は怪談好きが集まってダラダラ飲むだけの、いわゆるサークル飲み会みたいな集まりだったそうです。
ただ、その飲み会の席で、サークルのメンバー数人が「ヤバい場所を見つけた」と話題にしていたらしくて。
元々は山奥にあるパワースポット探訪のつもりで出かけたらしいのですが、登山道から外れて完全に迷子になってしまったそうなんです。場所は確か、三重県のO山あたりだと聞きました。
で、さまよっているうちに、偶然“それ”を見つけてしまったらしくて……。
鬱蒼とした山の中なのに、そこだけまるでコンパスで綺麗に切り取ったみたいに、綺麗な円形で一切の植物が生えていない不自然な空白地帯があったそうなんです。
気になって近づこうとした瞬間、一緒に行っていたメンバーの中で「霊感が強い」と言われている子が突然パニックを起こして。「足を踏み入れないで!」と叫んで必死に拒否したため、引き返すことになったのだとか。
なんとか山を脱出して全員無事に帰宅できた……はずだったのですが、本当の恐怖はそこからでした。
行ったメンバー全員が、その日の夜から原因不明の猛烈な高熱を出してダウンしてしまったんです。しかも、あの霊感の強い子が身につけていた木製のお守りは、まるで内側から弾け飛んだみたいに真っ二つに割れていたと言います。
普通ならここで恐怖して近寄らないと思うじゃないですか?
でも、それを聞いたAは逆に興奮して「絶対に行ってみたい!」となっちゃったんです。Aはオカルトが大好きなのに全く霊感がなくて、一度でいいから本物の“怪異”ってやつを体験してみたかったらしくて……。
例の霊感が強い子からは「本当に死ぬからやめろ」と本気で止められたそうですが、Aの暴走は止まりませんでした。
呆れたその子から最後に「行くなら、せめて強いお守りを持っていけ」と忠告されたそうです。
とはいえ、貧乏学生のAにそんな特殊なお守りを買う金もコネもありません。
そこでAはどうしたかというと、家や部室にあふれていた“普通のお守り”をかき集め始めたんです。質より量でなんとかしようと。オカルトサークルだけに、部室の棚や引き出しに気休め程度のお守りが転がっていたらしくて。
サークルの他の連中も「またAの病気が始まったよ」と面白がって、実家から送られてきた神社のお札とか、旅行土産の交通安全御守とかをポンポン提供してくれたそうです。「なんか凄い動画撮れたら見せろよー」なんて軽いノリで。
効き目のあるかもわからないようなあやしい代物も含まれていましたが、最終的にAは30個以上のお守りをバッグに詰め込んで出発しました。
……そして、それがAと交わした最後の会話になってしまいました。
あれ以来、Aとは完全に音信不通です。
何度LINEや電話をしても応答はなく、大学の講義でも全く姿を見かけなくなりました。私はそのサークルの人間ではないので、彼らの間で何か後日談が共有されているのかまでは分からないのですが……。
Aが向かったのは、三重県のO山あたりです。
そういえば行く直前、Aがこんなことを言っていました。
「その近くにあるD山って場所に、マニアの間でだけ知られている怪しい神社があるらしくてさ。本格的に山に入る前に、見学もかねて一応そこに寄って安全祈願していくよ」と。
あの周辺は心霊スポットやオカルト的な噂が多い地域だとAから聞いたのですが……もしあの近辺に住んでいる方や、O山・D山周辺について何か知っている方がいたら、もしよ
ろしければ教えていただけませんか?

