1月も、気がつけば、あっという間にあと2日で終わりです。
1月は行く
2月は逃げる
3月は去る
と言いますけれど、本当に速い(汗)
12月から1月にかけて、トリートメントでもアロマアナリーゼでも
サンダルウッド が本当に良く出ました。
これだけ出ると、きっと私にとっても必要なんだろうな〜と思います。
写真 Wikipedia
サンダルウッド は半寄生植物です。
根で他の木に寄生をしなければ生きる事ができません。
発芽して1年は自力で生活し、その後は吸盤のある寄生根を伸ばしてホストプランツ(宿主植物)の根に寄生をして、水と養分を吸収します。
サンダルウッド の寄生根(細い方がそうです)
写真 生活の木
そして、成長に応じて次々とホストプランツを変えていき、その数は140種以上とも言われています。
寄生された弱い植物は、水や養分を奪われて枯れてしまう場合もあり、サンダルウッド が成長するには、多くの木が共存する自然林のような環境が適しているそうです。
サンダルウッド の精油は心材から水蒸気蒸留法で採取しますが、
心材と周辺の区分が難しいため、全体を粉砕し蒸留する事も多いようです。
また根にも芳香があり、根からも採油されるので、収穫は根こそぎ引き抜かれます。
昔々は、切り倒したサンダルウッド の木をそのまま置いておくと、殺虫効果のある心材だけが残り、
それを火にくべて香りを炊いたという記載もあります。
精油ができるまで、50年〜70年くらいの年月が必要であるサンダルウッド 。
そこからさらに香りのある部分を取り出すまで、どれくらいの時間がかかるのだろうと考えると、
途方もない長い年月をかけて、それでも人々はこの香りを求めた事がわかります。
命を丸ごといただかなければ、香りを取り出す事ができないサンダルウッド 。
古来より金と同じ価値とされ、宗教儀式などでも使用された歴史を持ちます。
人々を魅了したサンダルウッド 。
その香りは・・・どうぞ実際に嗅いでみてください。
私には、ちょっと酸味があって、スモーキーであり、重く感じる時と軽く感じる時があります。
沈静と瞑想をもたらし、呼吸器に働きかけたり、頭痛や不眠を解消したりします。
そして官能性を高める香りでもあり、男性がこの香りに触れると「母を感じる」香りとして、奥底にある意識を心地よくさせる事もあるようです。
さて、そんなサンダルウッド が、私にどんなメッセージを送っているのか・・。
この世に生まれたサンダルウッド 。
夢と希望に溢れ、『やったるで〜〜〜!!』なんて言って、やる気満々だったかもしれません。
でも、1年経った頃に、気付きます。
このままでは、死んでまう・・。
自分が光合成で作る栄養分では栄養が足りないねん。
細っこい葉っぱやからのお〜〜〜効率が悪いねん!!
そして、ワイが持つこの細っこい根っこでは、水源までよう伸ばせんのやーーー
どないする?
お隣の方から、いただいちゃう?
そうしよか。
ほな、ちょっとすんません。
みたいなことを言ったか言わずか知らないけど、
なんで大阪弁なのかもわからないけど、
とにかく、うっかり生命力が足りず、自分一人では生きられないのに見切り発車してしまったみたいな・・。
あれ??
あれれ??
サザエさんやん
そして、どんどんホストプランツを乗り換えたり、複数のホストプランツに寄生したり、
なんだか行動的で動物的。
そのくせ、じっくり香りを作る。
周りのスピードなんて気にしません。
職人のように、いいものを作ることに集中して、実際に出来上がった香りは、年月こそかかったものの、
一切の妥協のない、素晴らしい芳香。
それを自分の中心にだけ作ったというところに、サンダルウッド の信念のようなものを感じます。
自分の真ん中にだけに作った。
何よりも、自分自身に誇りたかった。
一人では生きる事ができなかった欠陥品だったかもしれないけれど、こんなに凄いものを作る事ができたんだって事。
そして、香りを根にも作ったのです。
今まで命を繋いでくれたホストプランツにも、お陰様でこんなに良い香りができました。ってお届けしたのでしょうか。
恩をちゃんとわかっているのだと感じました。
自分のせいで枯らしてしまった植物の事も、きっと覚えている。
人は支え合って生きる。
時には迷惑もかける時もある。助けてもらう事もあるかもしれない。
それでもいい。
きっとあなただって、誰かを助ける事もあるでしょ。
人は誰だって未完全なもの。
だから生まれてきている。
完璧だったら、きっと来世は神様になるんじゃなあい?
ダメな自分、失敗したと思った時、いつまでも結果が出なくて腐りそうになった時、
どんな時だって大丈夫だから!って教えてくれる。
自分のペースで、心の真ん中に灯っている炎を大切に育てて。
それはいつかあなたの誇りになるから。
今日のサンダルウッド の香りは軽やかに感じました。
軽やかに私らしく。
そして、あなたはあなたらしく。
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