ローレルという精油をご存知でしょうか?
ローレルとは、月桂樹のこと。
月桂樹は、ブーケガルニに使用されたり、ガラムマサラにブレンドされたりと、
スパイスとしてご存知の方も多いと思います。
ローレルの精油データとしては
学名 Laurus nobilis
科名 クスノキ科
蒸留部位 葉
作用 抗ウイルス作用・抗菌作用・去痰作用・抗炎症作用・強壮作用・鬱滞除去作用など・・・
ローレルは書ききれないほど、いろいろな作用を持ちます。
そして、そのどれもが、その作用を少し持っているというレベルではなくて、結構しっかりと発揮することができる状態にあります。
大雑把に言えば、何かを入れるというよりは、要らないものを排出していく。
そして、外敵から身を守る。
そんな作用です。
作用という言葉を使いましたが、もともと植物は自身のために必要な特性を持ち、
その恩恵を私たち人間も受けています。
では、ローレルはどうして、その特性を持つのか?
という感じで精油を探っていくことを、アロマアナリーゼでのメッセージを作る時に行います。
植物が歩いてきた歴史・道のりをたどり
植物としての特性を知り
香りから感じること、形から感じること
そうやって精油の横顔を知っていくと、作用という事で言えば、「その作用を持っているのが腑に落ちる」という部分にたどり着くと思いますし、それ以上に、作用だけでは語りつくせない精油(植物)の可能性と包容力にも気づいていく。
それはとてもドラマチックな時間です。
私は本当にこの作業が大好き。
今日はローレルを知る旅をご一緒ください。
ローレルはギリシア神話のアポロンの聖樹とされています。
アポロンは音楽と詩を司る神とされていましたので、イギリスでは「吟遊詩人」に名誉として与えられました。
また、古代ギリシアでは、勝利と栄光のシンボルとして、月桂樹の葉と枝で編んだ月桂冠を勝者に与えていました。そのことから、オリンピックの勝者を讃える冠に使われることでもおなじみですね。
英語では、賞賛されることを「ローレルを手にいれる」と表現します。
ローレルは歴史的に見ると、勝者を称えるということに関わってきました。
それは、ローレルが生育旺盛な植物であり、芽吹く力や枝の伸びる勢いも強く、何より年中枯れることがないという事が、勝者のイメージと結びついたと考えられています。
ギリシア神話のアポロンのことをもう少し探ってみますと、
アポロンはオリンポス12神の中でも一番の美形と言われ、太陽の神でありながら、医術や音楽、予言を司るなど、神としての力も十分で能力的には殆ど欠点の見当たらない完璧な神として知られています。
ローレルが色々な成分を持ち、そのどれもの能力が高いところと、このアポロンの姿はリンクしますね。
太陽を占星術的に見ると、
その人がその人らしく人生を切り開いていくための力を表します。
自分が目指そうとしている生き方や人生の目標。
それを達成するための方法を示しています。
植生を見ていきますと、
地中海原産の樹高10mを超えることもある常緑性の低木〜高木。
初心者でも育てやすい木です。
水はけがよく肥沃な土が適していますが、土質は選びません。
日当たりの良い環境を好みますが、日陰でも大丈夫です。
乾燥にも強く、水やりも神経質になる必要がありません。
ただ、北海道のような寒い地域では地植えでは育てることができません。
風通しの悪い環境も、病気や害虫が発生しやすくなるので苦手です。
(ローレルが外敵から身を守る作用をしっかりと持つ理由が見えてきますね。)
また、移植を嫌います。
葉はつやつやしていて、硬さがあります。
スパイスとして使用する場合は、乾燥させたものを使用するのが一般的。
フレッシュの葉を、長時間煮込むと灰汁が出て苦みが強くなりますが、乾燥させると苦みがなくなりマイルドになります。
甘さの中にあるスッと通るような香りは、主張しすぎる事なく、でも自分の芯を立てていくような印象。
要らないものを削ぎ落とし、必要なものだけが残る。
そんなイメージです。
こんな風にローレルのことを色々な方向から見ていった時に、
あなたは、どんなことを感じますか?
ローレルがなぜ、この成分を持つに至ったか?も何となく解ってきませんか?
あなたが感じたこと、それが精油のメッセージになっていきます。
どう感じるかは、みんな違ってもいいんです。
五行やアーユルヴェーダや、自分が気になる、もっと色んな方向からも見ていいんですよ。
ローレルのイメージ。
理想の自分像。
自分の望む生き方を知り、その生き方に向けて歩んでいく力。
そしてそれが賞賛をされるという事は、自分が社会の中でどうあるか?という部分とも繋がっていく。
色んな側面がある自分。その中のどの部分を際立たせながら自分らしく生きるのか?
アピールをすごくするというよりは、静かに自分の中に炎が灯っているイメージ。
そんな部分が私には見えてきます。
でもね、理想の姿を夢見るような印象もありますが、
アポロンって、実は陰湿な部分も持っていたようです。
自分より優れた物が現れそうになると、それを阻止するような事もしたそうです。
人間が思い上がり、神との違いを忘れる事を何よりも嫌う傾向があり、
だから未来について真実を告げる「神託」を、人間が意味を取り違えるほど、難解に伝えたそうです。
人間達に神託を正しく理解する事ができない知恵の限界を、解らせる為だったと言われています。
つまり、いつも一番でいたかった。
ローレルの硬い葉は、何かそういう気負いみたいな部分とも何となく繋がりますし、
枯れない。という生き方を選んだローレルだからこそ、強さの内側にある事にも目を向ける大切さも知っているように思います。
移植を嫌う植生も、新しい場所で一から作り上げることよりも、
今まで自分が作り上げてきたことをベースとしてこれからも在りたいという想いを感じたりもします。
素晴らしい部分だけを追い求めなくてもいいし、
理想の姿を頭の中で作り上げて、それにがんじがらめにならないで。
そして、そうなれない自分にジレンマも抱えなくていい。
葉の中に苦味もあるローレルは、人間らしい姿とリンクすると感じます。
マイルドになるためには乾燥するとう時間をかけていく訳なんです。
自分を丸ごと受け入れた上で、理想にむけて歩んでいく逞しさをローレルは応援してくれるのではないかな?と思います。
理想とは、誰もが憧れる素敵な姿ではなくて、「自分自身がどうある事が、一番自分が心地良いのか?」
という心の上に成り立っていくものなのではないかと、私は思います。
時には、ダラダラして鼻くそをほじったっていい訳なんですよ。
アポロンの多才で完璧である姿の裏に、人間らしいと感じるには陰湿すぎるかもしれませんが、
でも、誰しもが素敵な感情だけで生きている訳ではない事に気付かせてくれますね。
ローレル、好きです♡
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