もういつだったか


誰が言っていたのかも忘れたけれど


TVでこんな話を聞いたことがある



――その人のことを本当に大好きになると


   ついさっき会ったばかりなのに


   いくら思い出そうとしても顔が思い浮かばない


   それでまたすぐ会いたくなるんだ



その時は


ああ、なるほどな


言われてみれば私も好きな人の顔は思い浮かばないかも


なんて思っていたりした



けれど今


私は


あの人の顔をはっきり思い出すことができる



悲しそうな顔も


苦しそうな顔も


涙を流しながら笑っている顔も


不眠症だという寝顔も



本当にはっきりと思い出せるんだよ




私の恋は


終わったということですか


そばにいないだけでこんなに何もする気がおきない


こんなに逢わなかったのはいつ振り?


ちょっとは私を思い出してる?


そして


そのまま思い出になってしまうの?



止まらない


想いも


悲しみも


後悔も




失くしてみないとわからないのは、昔昔からの習性で


連絡が来ることがあたりまえで


いつもいつもの連絡が


なんか、ちょっとウザい


なんて思っちゃったりして


ちょっとわがまま言ってみた


ぽっかり空いたこの時間を


ためいきだけでうめつくし、ついでに涙まで出してみた



私のわがままを全部受け入れるほど


あの人は私を好きなわけでもなく


プライドが低いわけでもなく



さよならかしら


さよならかしら


ずっとさよならを心のどこかで願っていたのに



今となっては心がつぶれそうなほど怖い




さよならかしら


さよならかしら


ごめんなさい まだ受け入れられない