魯山人の美 | il mare's Diary

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日々の事を綴っています。

数日前、日本橋で
とても素敵なシンポジウムがありました。

”北大路魯山人の美”
という美術展が三井記念美術館で開催されており、
”日本の食文化を巡るその美しき対話”
という題のもと、
著名な方によるトークを聞くというもの。

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個人的には下記の方々のお話しが聞きたかった。

☆草木染で有名な染色家、
 京都”染の司よしおか”の吉岡氏、

☆作家としてのファンでもある
 シャネルのリシャール・コラス社長、

☆誰もが知っている、ご存じ菊乃井の村田氏、

午前の部、
山田和さんのお話しも、
魯山人という人物像を紐解くには
とても面白かったです。
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魯山人の事、
和食の事、
日本人の気質について、
日本の美意識etc...

内容は多岐に渡り、
あっという間に時間が過ぎました。
その中で、とても興味深かったのが、
吉岡氏の色のお話し。

氏は色を求めて、古い文献を読み返して
色を再現していく中で、
奈良時代の頃の色が一番良い、
古いものがいい、と仰っていました。
当時の京都は、
染色の原料は海外からも取り入れていたようで、
沢山の色が豊富にあったそう。
そこから派生して若冲の色彩についても触れ、
色彩の豊かさは、
京都だから、という気がする、と。。。

京都は何が違うか、
栄えた理由の一つは何か、的な事から、
氏が答えていたことはただ、一つ
”水”
でした。
京都は琵琶湖からの水があり、
深く掘れば良質の井戸水がある。

なるほど。。。

和食にせよ(京都の豆腐も美味しいし)
衣にせよ(染色にも水を使うし)
住にせよ(水の流れる音に季節を感じたりもするし)。。。

コラス氏は日本人は
何かを吸収してアウトプットする術に長けている。
日本人で
フランス料理・イタリア料理が素晴らしいシェフは沢山いる。
しかしながら、
フランス人、イタリア人で素晴らしい和食のシェフがいないのは、
和食という独特の味覚故、的なお話しをされていた。

それを証明するかのように
村田さんは
”知ってます?今、京都にはパリより多くのパン屋があり、
ミラノより多くのイタリアンレストランがあるんですよ。
町内に1件パン屋があるくらいだ”

それは知らなかった(笑)

コラス氏はそういえば、
日本人の味覚は独特で、
食事しながら、”明日何食べようか?”
って次の食事の話しをする感覚は
フランス人と日本人くらいだ、とも。
※生きる為に食べる、のではなく
 食べる為に生きているという感覚の差を例えた話し

。。。確かに(笑)

色々と楽しい1日でした♪
素敵なシンポジウムを開催してくださった
企画の方々には本当に感謝です。
ありがとうございます。

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ここからは余談。

日本繋がりで
凄いなと思う日常品の一つが、
シチズンの時計。

エコドライブと呼ばれる電波時計で、
電池交換がいらない、という優れもの。
今までアンティークの巻き時計を愛用していたので、
オーバーホールが必要だったり、
巻く回数や取扱いにはかなり注意が必要。
(それがアンティークの魅力でもありますが)
こんなに便利でお手入れの簡単な、
素晴らしい技術の時計があるなんて。
リーズナブルなお値段もさることながら、
実際に使ってみて
その良さに気が付いた。

ベルトが若干ヨレヨレになりつつありますが、
シックな色合いで
普段使いはほぼこれを愛用しています。
そこに自身のピンキーリングを合わせて。
※リングは18金イエローゴールド
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お読みいただき感謝です。
il mare.