鳩山由紀夫首相は30日、新たな経済成長戦略を決定した臨時閣議後、首相官邸で記者会見した。首相は政官民一体となった取り組みが重要との考えを示した 上で、「古い壁を壊さなければ新しいフロンティアは生まれてこない」と強調。新戦略の実現には政治の強力なリーダーシップが不可欠として「新政権の実行力 が試される時だ。何としてもやり切る」と決意を述べた。
 また、首相は、旧政権の成長戦略が政治的リーダーシップの不足に加え、公共事業依存や市場原理主義の呪縛(じゅばく)で失敗したと指摘。環境・健康・観 光で需要を創出するとともに、国民生活の向上に主眼を置き「友愛精神に基づく『人間のための経済』で、この国の成長をしっかりつくり上げる」とアピールし た。
 また、同席した菅直人副総理兼国家戦略担当相は「民主党には成長戦略がないのか、と指摘されてきたが、満を持して打ち出すことができた」と語った。