天皇陛下は23日、76歳の誕生日を迎え、これに先立ち1年を振り返っての感想を文書で出された。

 この1年は、結婚50年、即位20年の節目が重なった。陛下は、多くの祝意が寄せられたことに感謝の意を表したうえで、「人々が高齢化に対処しつつ、助 け合って良い社会をつくるよう努める姿に深い感動を覚えます。国民に支えられ、日々の務めを行っていくことに幸せを感じています」とつづられた。

 昨年末に一時体調を崩し、1月以降、一部式典でお言葉をなくすなど負担軽減策が始まったことに関しては、「昨年12月の体調よりは良くなっていますので、来年も皆に心配をかけないようにしたいと思っています」と述べられた。

 8月に始まった裁判員裁判についても言及、「今後の様子を期待を込めて見守りたい」と述べ、昨秋からの世界的な金融危機に伴う不況については「住む家を失った人々もあり、心の痛むことでした」と気遣われた。

 また、5000人以上の犠牲者を出した伊勢湾台風から50年が経過したことにも触れ、「当時ヘリコプターに乗って、一面水に浸った被災地の光景に接したことが思い起こされます」と振り返ったうえで、防災に対する関心が今後更に高まることを期待された。

 陛下の誕生日にあたっては例年記者会見が開かれているが、昨年は体調不良の影響で、今年は結婚50年、即位20年と2回記者会見が行われたため、いずれも文書での感想となった。
国際宇宙ステーション(ISS)での長期滞在にロシアの宇宙船「ソユーズ」で向かう野口聡一宇宙飛行士(44)が19日夜、バイコヌール市内の飛行士用ホテルで記者会見した。

 風邪などがうつらないよう、ガラス越しに会見した野口さんは、「素晴らしいチームに恵まれた。ソユーズは職人芸を感じる宇宙船で、不安はない」と力強く語った。

 また、今回は野口さんのアイデアで、すし用の具材を宇宙に持って行くこともあきらかにした。「一緒に行く2人も、宇宙で『すし』を食べるのを楽しみにし ている」と語った。すしネタとしては乾燥したツナなどが用意されており、野口さんが握って各飛行士に振る舞うという。さらに、正月飾りを紙で作り、「宇宙 ステーションで日本のお正月を再現したい」とも語った。

 野口さんの宇宙飛行は、2005年7月に次いで2回目。前回の飛行は2週間だった。野口さんの乗るソユーズは、21日午前3時52分(日本時間午前6時52分)に打ち上げられる。野口さんの滞在中、来年3月には山崎直子飛行士も米スペースシャトルでISSへ行く。

日本人宇宙飛行士の野口聡一さんが搭乗したロシアの宇宙船ソユーズが21日午前3時52分(日本時間同日午前6時52分)、カザフスタン共和国のバイコヌール宇宙基地から打ち上げられた。

ソユーズには野口さんのほか、ロシア人空軍大佐と米国人の陸軍大佐の2人が搭乗している。ソユーズは23日午前、国際宇宙ステーション(ISS)とドッキングする予定。

野口さんは長期滞在クルーのフライトエンジニアとして、約5カ月間ISSに滞在。「きぼう」日本実験棟の実験運用や、ISSの維持管理に携わる。
パナソニック子会社の工場で働いていた元請負会社社員の男性が、「偽装請負」を内部告発した後に不当解雇されたとして、直接雇用の確認などを求めた訴訟の 上告審判決が18日、最高裁第2小法廷(中川了滋裁判長)であった。同小法廷は、訴えをほぼ認めた二審大阪高裁判決の一部を破棄し、同社の雇用義務を認め ず、直接雇用や未払い賃金支払いの訴えを退けた。男性側の実質的逆転敗訴が確定した。
 弁護団によると、同様の訴訟は全国で60件以上起こされており、影響を与えそうだ。
 男性は松下プラズマディスプレイ(現パナソニックプラズマディスプレイ)の工場で働いていた吉岡力さん(35)。
 大阪高裁は昨年、吉岡さんの雇用形態を「偽装請負」と認定し、請負会社との雇用契約は無効と判断。松下プラズマ社との間に、直接雇用が成立すると認めていた。
 これに対し同小法廷は、雇用形態が偽装請負であることは認めたものの、請負会社との雇用契約は有効で、松下プラズマ社との直接雇用は成立しないと判断した。
 一方、松下プラズマ社が、内部告発後に、吉岡さんだけにこれまでと別の作業をさせたことを、「告発への報復」と認めた二審の判断は支持。慰謝料90万円の支払い命令を維持した。
 判決後に記者会見した吉岡さんは「偽装請負という違法行為を容認した判決。最高裁の罪は大きい」と語った。