明けましておめでとうございまーす!(≧ω≦)
なうで呟いた私のお題+正月見たテレビ番組(複数)からこんなのが出てきました。
ナナメ読みでお願いします~







ザルツブルクで開催されたニューイヤー・コンサート。

ヴァイオリン・ソロのパートに入った瞬間、キョーコは涙が止まらなかった。 

感動して、なんて安直な理由から流れているんじゃない。

この心臓をぐっと掴まれ生死の主導権を握られたかのような捕囚感。

そこからダイレクトに伝わってくる悲歎と苦悩の破滅的旋律。

なのに眼も耳もけして逸らせたくない、この音色に背く考えすら抱かせない強誘力。

涙はあらゆる感情が入り混じり、それらを受け止めきれなかった結果のような気がする。



(どうして、そんな音を出すの…)



ソリストである彼の演奏を聴くのは今日が初めてだった。

彼に対する世間の評価は、今やクラシック界に身を置く者でなくても知っているだろう。
キョーコも彼を知らないわけがなかったけれど、コンサートの席を確保した時から、彼の特集が組まれている音楽雑誌をいくつも読んだ。


——今急速に頭角を現している若手ヴァイオリニスト、クオン・ヒズリ。


曲によって変幻自在の表現力を持ち、時に優美、時に官能的な音を奏で聴衆を魅きつけて離さない。
また技術だけではない、音楽家でなくとも羨む美貌と圧倒的な存在感も彼の武器だ。
彼は煌めくオーラと醸し出すストイックな色気でも魅了し、一度彼のコンサートに行けば老若男女を問わず虜になってしまうだろうと。

クオン・ヒズリのデビューは3年前、世界最難関の国際コンクールを17歳で優勝したところから始まる。
が、それまでコンクール出場経験もない彼の生い立ちを知る者は何故か誰もいない。
更にコンクールの際に使用した彼のヴァイオリンが、なんとストラドのドラゴネッティだったということ、そしてそれは彼が所有する楽器であることも世界を驚かせた一つだ。

謎に包まれた孤高のヴァイオリニスト。

マスコミはそんな彼を神の寵児だとか神からの使いだとか勝手に名付けて盛り立てている——




(確かに……)


今コンサートホールを支配している彼の旋律は、曲に相応しいとても華やかで昂揚するものだ。


けれどそれは表面に過ぎない。


(それだけじゃない。もっと深いところで別の音が……)



心震える振動の裏に、底知れぬ闇が見える。


そこから聴こえる——絶望の音色。



(どの雑誌にも書いてなかったわ)


皆気付いていないのだろうか?


この狂気にも等しい旋律が彼の根幹であることを。


(あぁ……)


予感がした。

でももう遅い。

聴こえてしまったから。


この音色に自分も狂わされていくのだろうと。




深い闇色の旋律はまるで毒のようで、キョーコはそれがじわりと己に浸み込んでいくのをただ眼を閉じて受け容れた。






——————
ヴァイオリニスト・クオンとピアニスト・キョコたんな話。
クオンの闇にキョコたんだけが気付くという設定もありつつ、特に続くこともなく終了(この中途半端さが今年の私を表してそう…いや、いつもか)。
そんなこんなで今年もよろしくお願い致しますо(ж>▽<)y ☆



…やっぱアウトプットに必要なのは時間の余裕ですよねぇ。

はぁ、一瞬の正月休みであった…。
5日からすでに地獄の日々が再開されてますorz
…いっそ私の家だけ雪に埋もれて外に出れなくして欲しかった←
んでもってインフルはまだなん!?(一人ギレ)