*いつぞやのSSS【nosferatu】で呟いた設定のカインセツ編になります。
中途半端で続かないというただの思いつき←
——カーン…
カーン…
街に拡がる教会の鐘の音。
控え目に響くその音色は、今教会では結婚式でもミサでもなく、葬儀が行われていることを告げてくる。
鐘の音を耳にした街の住民は、この街のどこかに訪れた不幸に立ち止まり鎮魂の祈りを捧げるのが習慣だ。
教会には大勢の参列者が集い、誰もが天の迎えの早さを嘆いていた。
「可哀想に…娘さんまだ17だったんだろう?」
「どうしてこんな突然…一昨日は元気そうだったのに」
「昨年のお兄さんに続いて今度は妹さんもなんて…」
参列者の一人がちらりと視線を投げた先には、娘の突然の死をまったく受け入れられず魂が抜けたかのように茫然としている母親の姿。
誰もかける言葉が見当たらなかった。
ただ形式に則った式が粛々と進んでいく。
その様子を少し離れたところから見つめる黒衣の男がいた。
目深に被ったフードで男の表情はまったく判らない。
参列者にしては距離を置いて佇むその姿は、さながら娘の魂を狩り取りに来た死神のようだった。
魂の葬送が終わり、器だった肉体は柩ごと土に埋められた。
その上に立つ真白な作りたての墓標。
十字架のそれには薔薇のリースがかけられる。
それで終わり。
埋葬をもって娘の死は完結するはずだった。
——完全なる死であれば。
夜。
月が完全に空を支配する時間に、墓地に静かな足音が響く。
外灯もないこの場所で迷うことなく進む足音は、昼間葬られたばかりの娘の墓標の前で止まった。
闇に紛れた黒衣——昼間教会を遠目から見ていた男だ。
男は十字架に足をかけると、そのまま力を込める。
ズン…と鈍い音を立て十字架は後ろへ倒れた。
新しい柩が墓碑のあったところから覗いている。
男は柩に被さった土を払うと、剥き出しになったそれに声を発した。
「・・・・・迎えに来た」
死者の眠る柩に声をかけるなど、周りから見れば狂気の沙汰かもしれない。
それ以前に墓荒らしは大罪だ。
けれど男は躊躇うことなく呼びかける。
「さぁ、自分で蓋を開けるんだ・・・セツ」
やがて応えるようにカタリと柩の中から音が聞こえてきて、男の顔には小さな笑みが浮かぶ。
「セツ・・・」
愛しい名前をもう一度。
ゴトリと蓋がわずかに開く。
その隙間から闇夜でもわかる白い手が伸びる。
男は待ち切れず蓋を撥ね除けると、その白い手首を掴み引き上げた。
「きゃ・・ッ」
可愛い悲鳴とともに懐に飛び込ませた躯を抱きしめる。
「もうっ、乱暴なんだから!兄さん」
「・・・儀式は成功したようだな」
密着したまま片手で女の頬を撫で、そして元はただの犬歯だった牙に触れる。
女はわざと牙を見せながら男の指を甘く咬んだ。
「素敵ね・・・夜でも兄さんの顔がよく見える」
顔だけじゃない、その皮膚の下を這う血管の動きさえまるで光っているかのように見える。
(欲シイ)
目醒めて最初の渇望に忠実に、目の前の兄の首筋に顔を埋め、ぺろりと一舐めする。
「ね・・・喰べていい?」
返事を聞く前に口を開けようとする妹を兄はやんわりとその唇を奪うことで制した。
「どうせならベッドの上でな」
柩は何事もなかったように元に戻し最後に倒れた墓碑を起こす。
十字架のそれに手を触れた妹は不思議そうに首を傾げた。
「変な感じ。ヴァンパイアが十字架に触れるなんて」
「ふん・・十字架が恐いなど勝手な人間の妄想だ」
行くぞ、と兄が背を向け歩き出す。
妹も続いて兄の横に並び兄の指に自分のを絡めた。
もう誰も邪魔することはない。
これからはこうして2人で闇夜を歩いて行くのだろう。
永遠に近しい刻を。
どちらかが灰になるまで。
教会の前を通った時、兄は横目で入口の天使像を見やるとクッと鼻で嗤った。
(残念だったな・・・セツは神より俺を選んだ。もうお前に跪くことはない)
寄り添うように闇へ消えて行く2人。
それを動かない天使が忌々しげに睨んでいた——
—————
ハロウィン合わせだったハズのブツ。
遅れた理由は明確です。
天空のクリス@ニア(←アメバのスマホゲーム)にウッカリはまったからですよ。
イラストが気になり(アメバは健全な運営を目指してるんじゃないのかと問いただしたくなるくらいえろいのがある)SSのネタになりそうと始めたら最後。
スマホゲームはいかんね!通勤やらの移動中やら会議中やらどこでも気軽に遊べるじゃないですかー!
この1ヶ月でLv70オーバーであまつ興味本位でギルドまで作ったくらいやりこんでしまった…反省。
しかし無課金ですよ、まだ!←
気付いたら貯まってて使い道のなかったコインは使い果たしましたが。
もう他のスマホゲームには手を出さないように戒めたいと思います。好奇心って危険!
中途半端で続かないというただの思いつき←
——カーン…
カーン…
街に拡がる教会の鐘の音。
控え目に響くその音色は、今教会では結婚式でもミサでもなく、葬儀が行われていることを告げてくる。
鐘の音を耳にした街の住民は、この街のどこかに訪れた不幸に立ち止まり鎮魂の祈りを捧げるのが習慣だ。
教会には大勢の参列者が集い、誰もが天の迎えの早さを嘆いていた。
「可哀想に…娘さんまだ17だったんだろう?」
「どうしてこんな突然…一昨日は元気そうだったのに」
「昨年のお兄さんに続いて今度は妹さんもなんて…」
参列者の一人がちらりと視線を投げた先には、娘の突然の死をまったく受け入れられず魂が抜けたかのように茫然としている母親の姿。
誰もかける言葉が見当たらなかった。
ただ形式に則った式が粛々と進んでいく。
その様子を少し離れたところから見つめる黒衣の男がいた。
目深に被ったフードで男の表情はまったく判らない。
参列者にしては距離を置いて佇むその姿は、さながら娘の魂を狩り取りに来た死神のようだった。
魂の葬送が終わり、器だった肉体は柩ごと土に埋められた。
その上に立つ真白な作りたての墓標。
十字架のそれには薔薇のリースがかけられる。
それで終わり。
埋葬をもって娘の死は完結するはずだった。
——完全なる死であれば。
夜。
月が完全に空を支配する時間に、墓地に静かな足音が響く。
外灯もないこの場所で迷うことなく進む足音は、昼間葬られたばかりの娘の墓標の前で止まった。
闇に紛れた黒衣——昼間教会を遠目から見ていた男だ。
男は十字架に足をかけると、そのまま力を込める。
ズン…と鈍い音を立て十字架は後ろへ倒れた。
新しい柩が墓碑のあったところから覗いている。
男は柩に被さった土を払うと、剥き出しになったそれに声を発した。
「・・・・・迎えに来た」
死者の眠る柩に声をかけるなど、周りから見れば狂気の沙汰かもしれない。
それ以前に墓荒らしは大罪だ。
けれど男は躊躇うことなく呼びかける。
「さぁ、自分で蓋を開けるんだ・・・セツ」
やがて応えるようにカタリと柩の中から音が聞こえてきて、男の顔には小さな笑みが浮かぶ。
「セツ・・・」
愛しい名前をもう一度。
ゴトリと蓋がわずかに開く。
その隙間から闇夜でもわかる白い手が伸びる。
男は待ち切れず蓋を撥ね除けると、その白い手首を掴み引き上げた。
「きゃ・・ッ」
可愛い悲鳴とともに懐に飛び込ませた躯を抱きしめる。
「もうっ、乱暴なんだから!兄さん」
「・・・儀式は成功したようだな」
密着したまま片手で女の頬を撫で、そして元はただの犬歯だった牙に触れる。
女はわざと牙を見せながら男の指を甘く咬んだ。
「素敵ね・・・夜でも兄さんの顔がよく見える」
顔だけじゃない、その皮膚の下を這う血管の動きさえまるで光っているかのように見える。
(欲シイ)
目醒めて最初の渇望に忠実に、目の前の兄の首筋に顔を埋め、ぺろりと一舐めする。
「ね・・・喰べていい?」
返事を聞く前に口を開けようとする妹を兄はやんわりとその唇を奪うことで制した。
「どうせならベッドの上でな」
柩は何事もなかったように元に戻し最後に倒れた墓碑を起こす。
十字架のそれに手を触れた妹は不思議そうに首を傾げた。
「変な感じ。ヴァンパイアが十字架に触れるなんて」
「ふん・・十字架が恐いなど勝手な人間の妄想だ」
行くぞ、と兄が背を向け歩き出す。
妹も続いて兄の横に並び兄の指に自分のを絡めた。
もう誰も邪魔することはない。
これからはこうして2人で闇夜を歩いて行くのだろう。
永遠に近しい刻を。
どちらかが灰になるまで。
教会の前を通った時、兄は横目で入口の天使像を見やるとクッと鼻で嗤った。
(残念だったな・・・セツは神より俺を選んだ。もうお前に跪くことはない)
寄り添うように闇へ消えて行く2人。
それを動かない天使が忌々しげに睨んでいた——
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ハロウィン合わせだったハズのブツ。
遅れた理由は明確です。
天空のクリス@ニア(←アメバのスマホゲーム)にウッカリはまったからですよ。
イラストが気になり(アメバは健全な運営を目指してるんじゃないのかと問いただしたくなるくらいえろいのがある)SSのネタになりそうと始めたら最後。
スマホゲームはいかんね!通勤やらの移動中やら会議中やらどこでも気軽に遊べるじゃないですかー!
この1ヶ月でLv70オーバーであまつ興味本位でギルドまで作ったくらいやりこんでしまった…反省。
しかし無課金ですよ、まだ!←
気付いたら貯まってて使い道のなかったコインは使い果たしましたが。
もう他のスマホゲームには手を出さないように戒めたいと思います。好奇心って危険!