部室にて次の仕事の時間潰しにと、適当に置いてあったファッション雑誌を捲っていたところ、とあるページに眼が留まった。

それはいわゆる読者投票で。

投票項目は「兄弟にしたい芸能人」「恋人にしたい芸能人」「結婚したい芸能人」「抱かれたい芸能人」etc…

そしてもう驚くこともない、恋人・夫・抱かれたい枠の一位は、自分のよく知る大先輩かつ想い人———敦賀蓮が二位と大差をつけて独占している。


「相変わらず、すごい人…」


しかしキョーコの眼に留まったのはランキングの結果ではない。

読者のコメント欄だ。
蓮に対するコメントには、

・本命じゃなく二番でもいい。
・弄ばれたい。
・不倫でもいい。
・蓮なら犯罪者でも構わない。

と熱い思いが寄せられていた。


「犯罪者でも…」


殺人鬼でも?

ふとその単語が過った。


蓮なら構わない?

…何だか不快だ。


「簡単に言わないで。敦賀さんのこと、よく知りもしないくせに」


かく言う自分も蓮のことをすべて理解しているわけではない。
それでも蓮と会話すらしたことのないこの読者達よりはまだマシだと思う。


「それに…きっと本当に犯罪者だったら逃げるんでしょ」


なら私は?

もし敦賀さんが、過去に罪を犯していたら?

本当に、殺人鬼に近しい行為をしていたのなら?



「・・・・・」



——咄嗟に浮かんだ言葉は、



好都合



そうなれば人は今よりは蓮から離れていってしまうに違いない。

そして。


「側にいるのが私だけになれば…」


蓮が自分以外の誰かと幸せになるのを祝福せずにすむ。

自分は後輩としてでも側にいるから。


「堕ちて欲しい人ではなかったけれど…」


そもそも自分と同じ所にいるのなら?


「…私はどんな敦賀さんでも構わない」


この科白は読者達と同じであって同じではない。
自分は彼の傷に触れた上で理解したフリをして、側にいることが出来るかもしれない。

蓮が独りでいるなら、それに自分は安心するのだろう。
加えて近くにいることが出来るのなら、蓮が何者でも自分には関係ない。



「…最、低…っ」


どこまでも蓮が誰かと幸せになる未来を見たくない。

だからといって自分のモノに出来るわけでもないのに。

崇拝もしている想い人が犯罪者であったと想定し自分都合で想像する———つくづく自分は人で無しだ。


「犯罪者でも、こんな私は要らないわね…」


くすりと嘲笑って、静かに雑誌を閉じた。






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不完全燃焼系…

誰も信じちゃくれないでしょうが、最近の私の脳内妄想はギャグ50%、桃40%、キュン死10%なんですがね…←いやもう本当に!


そして書けば書くほど退化するのはどうしてなんですかねぇ…。