暗闇の中 独りきりで 長い眠りから目覚めた

 

唐突過ぎる 「目覚め」 の 衝撃は強すぎて 

 

はじめ 何が何だか 声も出なかったが

 

氷が溶け出すように 徐々に 心がざわめき出して

 

しまいには 何人もの人間が 金切り声を出して 

 

まるで輪唱しているかのように

 

次々と疑問を叫び上げ始めた

 

わたしは一体何をしていた(している)のだろう?

 

なぜ わたしはここにいるの?

 

なぜ 彼らは ここにいないのだろう?

 

一体全体 何が 起こったというのだ?

 

あれから いったい どれくらいの 時がすぎているのだろう?

 

あなたは 誰?

 

誰か教えて!

 

誰が知っているの?

 

わからない!

 

わからない!!

 

わからない!!!

 

ああ!

 

たすけて!!!!!

 

etc etc etc etc etc

 

 

 

状況を 「理解」 することよりも 状況を 「受け入れる」 ことが課題であった

 

それが可能なエネルギーを回復したからこそ わたしは再び目覚めたのだから

 

だが この時は知るよしもなく 次々に湧き上がる疑問の 「答え」 を

 

ガザゴソ探し出しては 拾ったり 投げたり を ひたすら繰り返し 

 

そして ほとんどの部分で納得はいかないものの 

 

少しづつ 状況の輪郭らしきもの が 見えはじめると

 

今度は 自分自身の 「愚かさ」 や 「無力」 を 

 

責め苛みはじめたり とても忙しかったからだ

 

まんまと 「エゴの罠」 に 嵌まっていた

 

しかし 「エゴ」 は 邪魔することだけが能ではなかった