賭博破戒録ナカジマ -最終章・人喰いパチンコ“饕沼”-第勇話- 完成! | 命短シ楽シメ人生!

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前回の続き。

 

カツオ・・・饕沼攻略なるか!?

 

「いけぇ!!!」

「入れ入れ!」

 

カツオ「ぬふ・・・ぐふ・・・ぐふふ!!!!!!!」

 

カツオ『来てる!来てる来てる来てる来てるぞー!!!間違いない!』

 

カツオ『確かに!今日は百に一つの特異日!設定Aの日だ!僕も見たことない!この入りと確率!奇跡・・・まさに奇跡だ!奇跡のクギ!釘の奇跡!』

 

カツオ『ならば・・・ならば・・・!!! 勝てるぞ!6億!!!!!僕らの手に・・・・・6億!ぐふふ!!!!!』

 

中島『よし!クリアだ!第一関門の最初のハードルはとりあえず突破!』

 

中島『勝負前に不吉な事を言い出すから黙っていたけど・・・正直言って僕たちは疑ってた、例の設定Aの情報。』

 

中島『危ぶんでいた、ただ敵の手中に踊らされていただけかと・・・でも!どうやら杞憂、その心配はないようだ。』

 

中島『僕がこうして見ても、異様にクルーンに吸い込まれるように滑り降りていく。明らかに今日は甘い!大甘のクギ!ビッグチャンス!勝負を打つ日として絶好の日!最高だ!完全突破!この饕沼の3つあるハードルの内1つは突破!問題は残り2つ!この突破が成るかどうかだ・・・・・・・。』

 

カツオは、好機を感じニヤリ顔が止まらない。

 

中島『そう・・・・・あと2つなんだ・・・! つまり、この饕沼は大まかに言って3つのハードルからなっている・・・・・1つは突破したこのクギの森だ!このクギの群れを制さなきゃ事を始められない!ここを潜り抜けた玉だけがクルーンへと向かう道の入り口に辿り着くの当然だから当たり前の話だ。』

 

通常この饕沼は60~100に1玉しか入らない・・・つまり!大抵の玉は外の放り出され流される!

 

中島『急所は1番上のぶっこみのクギと、役への入り口周辺の7本!そして・・・・・入口のこの2本!この辺りのクギの向き・・・緩め加減が命運を握る!この辺りをしっかり絞められたらOUT!勝ちは無い!しかし・・・・・。』

 

入った!

中島『今日はそれがぬるい!寄りが良い!吸い寄せられている!確実に来る!30に1つ!クルーンへ続く入口へ!』

 

そして・・・入った!・・・・・かに思えた!

「くあー!惜しい!!!!!」

カツオ「もうちょっと!・・・・・。」

 

中島『そう!これが次・・・2番目のハードル!クルーンの入り口に座り込み玉を弾く・・・・・気まぐれ番人!天邪鬼ばりに厄介!ランダムに扉を閉ざす面倒な関所!』

 

中島『しかし・・・この役物を突破しないことにはクルーンに辿り着けない!今朝の磯野の話では・・・・・これは完全なランダムな動きで予測不可能!』

 

中島『しかし、長く見てきた印象では・・・大凡3つに1つクルーンに通す確率らしい。 つまり・・・・・設定Aで30玉に1つクギ群を抜けてきた玉がここでまた、2/3弾かれるって事だ・・・!』

 

そう、結局・・・! クルーンに辿り着くのはこの大甘のクギでさえも1/30×1/3・・・1/90の確率!

 

そして!またクルーンに玉が!

 

「うおおおおお!!!!!!」

「本当凄いわ!!!!!」

「また入ったぜ!」

「来たわよこれ!」

 

中島『つまり、悪くはない・・・・・・・ここまではソコソコの玉・・・・・90に1つと言うまずまずの確率で辿り着きはする!悪くない!そう悪くはない!クリアしてると言ってもいい!ここまでは!』

 

中島『この饕沼のハードル、その2つを破った!これで一先ずOK!・・・残るはあの・・・大仰な役物!この饕沼の目玉であり文句なしの最大の難所でありラストステージ!・・・・・・・歓喜と嘆声が交差するまさに天国と地獄の狭間とも言える最終難所!三段クルーン!!!!!!!』

 

 

 

中島『一段目突破が3玉入って1つの確率!二段目は4玉に1つの確率で・・・・・そして!・・・最奥三段目、これが入れば6億という最終クルーンは5玉に1つ・・・! つまり・・・3×4×5のって計算・・・このクルーンだけで・・・1/60!殆どハズレと言う狭き門!』

 

中島『この饕沼を難攻不落にしているカジノ側・・・最後の砦!』

 

玉・・・また失敗!

「うわー!」

「惜しいー!」

 

中島『この砦を落とさなければ・・・勝ち目はない!』

 

カツオ「う・・・・・ぐぅ!・・・がぁ!!!くそー!」

 

思わず、饕沼を叩いてしまうカツオ・・・かなり苛立っている様子である。

 

スタッフ「お客様!台を叩くのは・・・。」

カツオ「あ!・・・すいませんつい・・・。」

 

カツオ「ふ~・・・・・・コーラくれません?」

スタッフ「あ、はい・・・。」

カツオ「頭のネジの巻きなおしだ。」

 

コーラを一口。

カツオ「ぷはー!よし!やるかもう一度!」

 

「いいぞ坊主!めげんなよ!」

 

すると・・・カツオは必勝祈願と刺繍されたお守りをポッケから取り出し祈り始めた。

 

カツオ「力を貸してくれ・・・・・明治神宮!」

 

「・・・・・・・・・。」

カツオ「さぁ出すぞ!後押しを頼みます!皆さん!」

「おおーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!」

「いいぞーーーーーーーーーー!!!!!!!!!」

「いけいけー!!!」

「今日は出るわよー!!!」

「クルーンにバンバン来てるんだから!いけるに決まってる!」

「そうだそうだ!」

 

そしてその場所に、ICONOCLASMのメンバーも集まった。

 

カツオ「ぎっ・・・ぐっが!!!・・・・・が!・・・ぎぎぎ・・・!!!!!」

 

ルーデウス『この苛立ちと焦燥は半ば演技・・・本心はそれほど苛立ってない。饕沼は行くことは行っても、当たりに辿り着かないそういう台だ・・・。』

 

エリス『カツオ君はそれを読んでるのは確か・・・それは1/60だからそうそう来るような台なわけがない・・・という意味でもなく基本的にこの台は・・・。』

 

そして来た!3段目!

 

カツオ「中島!この缶持ってて!」

中島「お・・・おう!」

 

渡されたコーラの缶・・・同ペプシコーラ缶。

 

 

 

カツオ「よっしゃ!来い!・・・・・頼むー!!!」

 

 

しかし・・・またしても入らず!

 

落胆の声が響き渡る・・・・・。

 

カツオ「くそー!」

 

そして、中島から、自然にコーラ缶を手に取り一口飲む・・・・・振りをした!?

 

カツオ「だが・・・まだだ!まだ終わらんぞー!!!!!」

 

「いいぞー!」

「そうこなくっちゃな!!!」

「1回や2回どーって事ねーよな!」

「そうだそうだ!」

「これからよ!」

「いけー!」

 

話は・・・・・昨日の例の秘策についての話に。

 

中島「は?入らない?」

カツオ「そう、あの3段クルーンの最後1番下のクルーンの当たりは入らないように仕掛けが施されてるみたいなんだ。」

ロキシー「どういう事ですか?」

カツオ「それは、僕の仮想饕沼で証明済みです。 まぁ僕の偽物は作りが少々雑な部分があってごく時折入ったりしたけど多分本家の本物の饕沼はきっちり仕上げられている。」

 

カツオ「玉の勢いを完全にコントロール、つまり・・・クルーンへの落下速度と進入角度が寸分違わず毎回一緒!」

刃牙「つまり、その玉は必ずハズれるって仕組みだね。」

カツオ「まぁ大体は。」

巌勝「5週と1/5ってとこだろうな、玉はそこで推進力を失い穴に落ちると言う仕組みだろう。」

カツオ「まぁとは言え若干のブレはありますよ、ごく時々その手前か或いは玉足が更に伸びて当たりの手前の穴まで行くことはあるけど、ブレはその範囲!決して当たりには届かない仕組み。」

中島「・・・・・・・・。」

童魔「なるほど~・・・でも、逆に言うならその遠心力・・・玉の回る力を歪ませることが出来れば入り得る事も可能と言うわけだよね~?」

カツオ「そうです!前に9人くらいのおエライサン達があの饕沼で当たりを出したというのも・・・・・・・どんなやり方をしたか分からないけどそうしたはず。」

巌勝「とは言え、あの連中もカジノ側とグルか何にかしらの理由を付けて協力させたか知らないが接待なのは確実だろう、どうにでもなったかもしれん。」

童魔「まー、その日に限ってクルーンその物を入れ替えることだって出来ないわけじゃないからね~。」

中島「・・・・・・・・・。」

カツオ「しかし!僕らはそんな訳にもいかない!僕たちはあのクルーンでやる以外ない!」

 

そうなると!やはり何らかの方法で玉の遠心力を歪ませなければならない!

 

台を開けて何かしら細工をいいが、台は監視カメラのスタッフによって24時間完全厳重監視!

台を開けるどころか打つとき以外近づく事は不可能!一体どうするのか?

 

中島「一体どうするんだよ?」

カツオ「まぁ古典的だが・・・・・。」

 

そう言うと、カツオはパチンコ玉を数量ポッケから取り出し、同時に磁石を出した。

カツオ「これしかない!」

 

磁石にパチンコ玉が全て吸い付いた!まぁ当たり前だが。

中島「え!?」

カツオ「これが有効!強力磁石をガラス越しにかざせば・・・玉の軌道と遠心力は必ず歪む!そうなればあの饕沼も本来の確率で入る台になる・・・!!!!!」

 

カツオ「もちろん、店側もそれを防ぐ為に磁気チェックを義務付けているけど・・・打つ者には厳しくとも観衆の野次馬達にはノーマーク!ノーチェック!なんだよね~、くくく・・・。」

中島「・・・・・。」

カツオ「だったら・・・渡してもらえばいいじゃあないか!そのノーマークの野次馬から磁石を!」

「!?」

カツオ「無論!打つ手にはスタッフが1人しっかりと張り付いているから抜き身の磁石じゃダメだからちょっとした工夫は必要だから・・・これ!」

「!?」

エリス「ちょっと!これって!」

カツオ「缶の底をくり抜いて磁石を中に仕込んだゴトコーラ!」

中島「なっ!?」

カツオ「こいつを・・・勝負中に交換するのさ。」

 

カツオ「こんなふうに・・・底を補修してくっつければ表面上は普通のコーラ缶と変わんない!上手い手だろ?」

中島「・・・・・・・・。」

 

回想終わり。

 

中島『よし!やった!気づかれなかった!』

 

中島『すり替え作戦、敵にも観衆にも気づかれずに済んだ!』

 

最初のすり替え渡し作戦は成功!

 

カツオ『遂に来た!僕の秘密兵器が僕の手に・・・さあ!ここからが・・・・・・・本当の勝負!勝負だ!』

 

「うぉぉぉぉぉ!!!!!いけいけー!」

「やっちまえー!!!!!」

「いいぞ坊主ー!」

「その調子よー!」

 

そして、中島はゆっくりとさり気なくその場から離れ始めた。

 

カツオ『いいかい中島?ゴトコーラの渡しが済んだらもう僕の傍にいる必要はない!張り付く必要はない!さり気なく周りの観衆に注意を払いながら離れてくれ。巌勝さん達も同様の行動を頼みます!』

 

カツオ『特にスタッフ・・・その挙動に怪しい動きがないかそっちのチェックも頼む!まずは大丈夫だと思うけど念のために・・・もし何か動きがあったら知らせてくれ!』

 

カツオ『それ以外は傍に近づかなくて大丈夫!ただ遠巻きにこちらを窺っててくれれば充分!出来る限り敵・・・店側に皆の印象を薄く淡くしておきたい!巌勝さん達はしっかり変装しているから大丈夫だと思うけど、用心!何事も用心!』

 

カツオ「ぐわ!惜しい!」

「うわー!あとちょっと!」

「この台、マジで悪魔的だよなぁ・・・!!!」

 

カツオ『とは言え・・・無論クライマックス・・・当たりが出た時には最低でも中島は戻ってきてもらわないと困る!・・・しかしそれは・・・・・・・・当たりが出た時のみ!それが出てからでいい!それで事足りる!充分!当たりが出れば6億!』

 

カツオ『出ればそれはもう大騒ぎお祭り状態!ハチの巣を突いたようなバカ騒ぎ!出たら皆に「1人頭50万を振る舞う!」と公言したから観衆の喜びは予想以上だろう。』

 

カツオ『大混乱!大熱狂!狂喜乱舞!その喧噪と混乱に乗じて僕はその大当たりの瞬間・・・このゴトコーラをリュックの上に置く。 中島はそれに気づきそいつを自分のコーラと交換してすり替えてそのまま去って行けば大丈夫!周りに気付かれはしない』

 

カツオ『周りは右往左往も分からない乱痴気騒ぎ状態になる!その喧噪が煙幕となりプラス・・・・・この【当たり】は店側からすれば予想外!全くの予想外!不意を突かれた当たりだ!』

 

カツオ『人間はそういう突然の不意打ちな想定外の出来事が起こると、どうしていいか分からずしばらくの間は固まってしまうものだ!まして僕の横に張り付いているのは店の一番下っ端の若造の兄ちゃんだ!さすがに不可能だ!突然起こり出したそんな台風のような出来事に対応や適切な判断など・・・おろおろするだけ!この男が怖くない・・・問題はこの騒ぎを聞きつけ駆けつけてくるこの店のオーナー・・・店長!及び現実的にこのフロアーを仕切る主任クラスの連中だ!』

 

カツオ『ただ・・・その連中が駆けつけるまでどんなに早くても30秒!通常1分・・・場合によっては4~5分はかかる。 このタイムラグがこちらの付け目だ!そういうしっかりした人間は目利きが来る前に・・・中島がゴトコーラを持ってこの大当たりの現場から離れればいい・・・!遅れてやって来る連中が騒ぎを沈めその後は・・・・・どんなに入念に身体検査をしてももう後の祭りだ!何も出ないさ!そうこうしてる内に・・・中島とICONOCLASMの皆さんはこのカジノからさっさと出てしまうから証拠は・・・完全に消える!』

 

カツオ『ククク・・・そう!そうだ!僕は満座の前で身の潔白を見事証明し勝ち得る!獲得する!出玉を・・・すなわち!6億を!!!!!!!!!!!ククク・・・・・カカカ・・・キキキ!!!』

 

カツオ『成る!成るぞ!もう少しで・・・それが現実に!!!』

 

 

巌勝『ほう、どうやら上手くいってるようだな。 ここまではまさにカツオの計画通りという訳か・・・後は彼の読みが当たればいいだけの話だ。』

 

ルーデウス『つまり・・・磁石で玉の軌道を歪ませれ3段目のクルーンにも入る!入りうるという読みだ・・・。』

 

中島『だけど・・・これは必ずって訳でもない!本来の確率・・・本来の1/5という確率!これに戻せばOK!それで充分・・・それで勝てる・・・充分に!』

 

カツオ「ぐわっ!!!惜しい!」

「大丈夫だ!」

「イケるイケる!」

 

童魔『必然・・・計算すれば分かりきってる事、今・・・・・あのクギの森を抜けるのに30玉に1つ・・・。』

 

童魔『途中の番人的存在の、クルーン前の門番が3つに1つ・・・そしてクルーンそのものが、3×4×5で60に1つ・・・つまりは、30×3×60で5400・・・・・5400玉に1玉大当たりというのが今のあの{饕沼}本来の確率・・・金に換算すれば1玉4000円が5400発で2160万円という計算になる、つまりは・・・本来の確率に戻っているのであれば2160万で・・・1度は大当たりが出現すること。』

 

エリス『そう!それならOK!どう考えてもOK!カツオ君が当初用意しておいた2000万でにまずまずイケてたと思うけど・・・今はそれを加えて3000万、つまり計5000万!5000万の軍資金!敗れるわけがないわ!どう考えても!』

 

すると!!!!!!!

「(ワーッ!!!!!!!」

『!?』

 

「来た来た来たー!クルーン3段目!!!!!」

「またチャンスが来たわー!!!」

「おっしゃー!イケイケー!!!!!!!」

「いけぇ~!!!!!!!!!」

 

『来た!!!!!』

 

カツオ「おっ!おおおおおおーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!」

「よっしゃー!いけー!!!!!」

カツオ『よし!発動!磁コーラ!・・・・・・・・歪ませろ!玉の軌道!曲げろ!曲げて・・・導け!玉をっ!!!当たりへと続く・・・・・・ビクトリーロードへ!!!!!!!』

 

 

大歓声の中・・・・・カツオは軌道曲げるが・・・・・・・・。

 

玉は・・・・・・落ちていった・・・・・・・。

 

 

 

 

ハズれの穴へ・・・・・無残にも・・・落ちていった・・・。

 

「ああ~!」

「マジかよ~!」

「そんなぁ~!」

「後少しじゃない・・・・・。」

「ダメだったぁ・・・・・。」

 

カツオ『ぐっ!くそー!・・・・・失敗だ!回転の歪みが足りなかったかもしれない!なら今度は・・・・・もう少し近づけて・・・・・。』

 

主任「くくく・・・・・・おい行くぞ。」

スタッフ2「はい。」

 

刃牙『ふー・・・・・今のはハズれて正解だったかもしれない、今はあの主任の人が近すぎた、出来る事なら大当たりは・・・・・・店側の人間が消えてからの方が望ましい、すり替え時間を稼げるならそう考えるとこのハズれは寧ろ良いことだったかもしれない理想的な展開とも言える。』

 

鳴女『そう・・・・・案外図星だったかもしれません、カツオ君のこの磁石で玉の軌道を狂わせれば入る事は少なくとも店側がそれに近い事警戒しているには確か、それはあの立て看板{プレイヤーへの注意事項}の注意書きを見れば明らかに分かります。』

 

【千倍台を打つお客様各位へ。】

 

【以下の禁止事項を守れなかった場合は、出玉没収を上即刻強制退場させていただきます。】

 

【その①、セルや磁石と言ったゴト行為の禁止】

 

ルーデウス『まぁ、この①は言わずもがな、当然の事すぎる・・・・・・・それでもこの文の中にしっかり{磁石}という文言が入ってるし何より・・・打つ前に必ず磁気チェックが入る、あれを警戒と言わずしてなんだ・・・! つまりは・・・・・磁石っていうのはどうあれウィークポイントなんだ、敵の・・・!そして、この2つ目。』

 

 

【その➁、台を叩く蹴ると言ったあらゆる衝撃を与える行為の禁止。】

【もし、それによる行為で破損したり故障した場合は全額弁償させていただきます。】

 

刃牙『これも・・・カツオ君の読みに図らずも合致している。 つまりこれは・・・3つ目のクルーンを叩く事。』

 

刃牙『その衝撃で入ってしまう可能性もある・・・入りうるって事だ!そういう微妙な調整と言う事だ。』

 

刃牙『そんな微妙な調整なら、磁石が軌道で歪んでも入る事も可能・・・そして、同じ理由で最後の注意書き・・・。』

 

【その③、故意・不可抗力に関わらず玉に何らかの細工、傷を付けたり油を塗ったりする事は禁止。】

 

巌勝『これも、微調整である事示唆している・・・ベトついたりギザギザに傷付いた玉では玉の軌道が歪むのは目に見えている。』

 

巌勝『そう、店側はそれを恐れているには目に見えている・・・三段目のクルーンの回転が歪む事を。 そして極めつけは最後のこの文だ。』

 

【以上の事をお守りいただけるお客様には、その方がプレイしている限りどんなに当カジノにとって不都合であろうと、ガラス戸を開けてのクギ調整等一切の操作・変更はいたしませんので安心してお遊びください。】

 

巌勝『そうだ、これだ・・・この自信と確信・・・つまりこれは言い替えるなら、3段目クルーンの絶対性さえ保っていれば100%問題なく入らない。』

 

巌勝『多少クギが甘かろうがなんだろうが・・・入らない!不可能!そういう敵の・・・店側の自信が透けて見えるように感じる・・・・・。』

 

巌勝『ならば・・・逆にありだ!その3段目を無力化するこの磁コーラ作戦・・・成功する可能性があると言うわけだ。』

 

 

そして25分後・・・カツオが初っ端購入した1000万バッキー!これは遂に尽きた!

 

カツオ「あー!くそ!」

 

カツオは当たりこそ取れぬものの・・・・・この1000万で、結局三度3段目のクルーンまで玉を運んだ!

最初の15分で2回、終了間際の残り5分で1回!

 

スタッフ「お客様、もうおやめになりますか?」

カツオ「え?・・・いや!まだだ!今日は心中なんだ!誰がやめるか!」

 

カツオ!再び1000万を取り出す!

カツオ「持ってこい!1000万バッキー!」

スタッフ「!?・・・・・は・・・・・はぁ・・・畏まりました。」

 

スタッフ「追加だ、バッキー1000万!」

スタッフ8「はい!」

 

すると・・・スタッフはその場から立ち去ったが、どうも怪しい。

 

試しにルーデウスは後を付けて尾行する事に・・・・・従業員用のドアを開けそのまま階段を降りていくと・・・何やら主任と話しをしていた。

 

主任「2000万以上だと!?」

スタッフ「はい。」

主任「一体どういう事だ?お前らの調べではあの坊主はリミットは2000万のはずだろ?」

スタッフ「はい、確かにそうだったんですが・・・・・どこでどう都合付けたかは分かりませんが、ともかくもう・・・・・軍資金は3000万は下らないかと。」

主任「ふむ・・・・・。」

スタッフ「どうします?」

主任「そんなに決まってるだろ?・・・そういう事なら徹底的に搾り取れ!延期だ!例の操作・・・ブロックはしばし待て。」

スタッフ「はっ!」

 

ルーデウス『え!・・・な・・何だって!?』

 

ルーデウス!急いで現場に戻る!

 

ルーデウス『まずい!全部筒抜けだったのか!?知っていたんだ!カツオ君が挑戦する事も・・・軍資金の事も!まずい・・・運が悪ければ命が危ない!踊らされていたんだ!完全に!』

 

ルーデウスは、この件をLINEでメンバーに伝えた。

緊急事態!一刻も早くこの事をカツオに知らせなければ!

 

刃牙『カツオくん!』

 

しかし・・・・・彼らの視線に気づかないカツオ・・・。

 

刃牙『ダメだ!完全にゾーンに入ってる・・・!』

 

そして・・・周りをウロウロしている内に、彼らに気付いたカツオ!

 

ルーデウス『カツオくん!一旦中止だ!緊急事態が起きた!』

 

すると・・・またもや3段目!

 

「うぉぉぉぉぉーーーーー!!!!!」

「また来たぞー!」

「いっけー!!!!!」

「わっしょーい!わっしょーい!」

 

カツオ「むん!ぬん!・・・・・・・かーーーーーーー!!!!!!!!!」

 

しかし・・・またしてもハズレ!

 

「うわ~!」

カツオ「くわー!くそ!」

 

エリス『ここが潮時ね・・・カツオくん!立って!立って一度トイレに行くふりをして!』

ロキシー『異変が起きました!ここは一旦作戦タイムで立て直しです。』

 

だが!カツオは立たず!そのまま続行!

 

カツオ!彼らの警告を完全に無視!そのまま続行!

あくまで勝負続行!もう止まらない!

 

やめられない!止まらない!を地で行く!!!!!!!

 

博奕打ちの心に!熱に!直観に!・・・完全に火が付いてしまいブースター状態!

 

 

カツオ『バカな事言ってるんじゃあないよ!今更立てるか!』

 

カツオ『来てるんだ!見てみろ!今の僕は絶好調だ!この流れを見れば分かるだろ!?次々とクルーンに吸い込まれていく銀玉達!来てるんだ! 無論!3段目のクルーンにも続々と!次から次へと!今立つことは出来ない!』

 

カツオ『ここで立っては・・・パチンカー!・・・いや!ギャンブラー失格なんだ!!!!!!!!』

 

 

ICONOCLASMと中島・・・・・・・完全に呆れて物も言えない状態に・・・。

 

『うわ~・・・・・・・ダメだこいつ・・・・・・・。』

 

カツオ『機!・・・・・・・今が機なんだ!』

 

 

加熱する!・・・・・・・勝負!博奕!野望!狂気!

 

回る銀玉!回る欲望・・・・・・・そして遂に!?

 

カラン・・・!

「うわー!!!!!!!」

「ハズれだー!!!!!」

 

散財!気が付けば散財!!!!!!!

 

浪費・・・!潰える・・・!追加の1000万のバッキーも結局潰える!

 

カツオ「くっ・・・くそーっ!」

 

巌勝『とは言え・・・確かに流れは良い方向に導いていた。』

 

巌勝『最初の1000万では3玉3段目のクルーンに行けたが、今の1000万・・・2枚目のバッキーでは3段目に4玉行った、当たりこそは無かったもののこれは、この饕沼の通常を考えたら驚くべき高確率!・・・・・実らなかったとは言えチャンスは充分にある事が立証された。』

 

カツオ「・・・・・(徐に立ち上がる)。」

スタッフ「お客様、お引き上げですか?」

カツオ「は!?冗談はよしてくれ!トイレだトイレ!小休止!」

スタッフ「は・・・・・はぁ・・・。」

 

そして・・・トイレの入り口前に皆が集まった。

 

カツオ「一体何なのさ!水を差すような事しないでよ!!!!!!!皆がちょろちょろ動きま回るから集中力が欠けたよ!完全に流れが変わったよ!あれで!あんな横槍を入れるような・・・・・!」

童魔「カツオ君?・・・今日はもうやめた方が身のためじゃないかな?」

カツオ「はぁ!?や・・・・・やめたほうがいいって!?どういう事なのさ!?今更何を言い出すの!?」

ルーデウス「知られていたんだよ!カツオ君がこの饕沼に参加する事を・・・。」

カツオ「・・・・・え!?」

ルーデウス「それもかなり綿密に・・・軍資金の高まで。」

カツオ「ぐっ!・・・・・そんな・・・!」

鳴女「まぁ、早い話が・・・あなたが味方だと思っていた従業員は向こうの、店側の人間・・・つまり手先でしょう。」

巌勝「つまりだ、設定Aの情報も言うならば・・・・・カツオを誘い出す撒き餌・・・罠だったと言う事だ。」

中島「全部・・・・・筒抜けだったのか・・・。」

 

カツオ「ぐっ・・・ぬぬぬ・・・!!!・・・ぐぐぐぐぐっ・・・!!!!!」

ルーデウス「おまけに・・・敵は「ブロックは待て」とかなんとか、この先の対処戦略・・・何か仕掛けを用意してあるのは間違いなさそうだし。」

 

カツオ「ブロックって!?」

ルーデウス「それは正直言って僕もまだ分からないけど・・・しかし、ともかく敵はその気になれば今の好調を止めうる事だって容易い。」

カツオ「ぐっ・・・!」

エリス「残念だけど・・・あなたは術中敵の手中にいるって事よ、踊らされてたのよ・・・完全に!」

 

カツオ「ぐっ・・・ぐぐぐ!!!!!」

 

カツオの表情から悔しさが滲み出ていると思った・・・・・が!」

カツオ「・・・・・・・・それだけ?・・・・・」

ルーデウス「え?」

カツオ「あの連中の会話がそれだけですか?」

ルーデウス「え?・・・そうだけど?」

カツオ「・・・・・なら・・・充分だ!」

「!?」

 

カツオ「つまり・・・・・バレてないって事だよ!」

エリス「は!?あんた何言ってんのよ!?」

カツオ「全てがバレてる訳じゃない!ゴトコーラの事はまだバレてない!磁石の磁の字も出てなかったでしょ!?」

ルーデウス「そ・・・それはそうだけど・・・・・。」

カツオ「だったらビビる事もない!今の話をそのまま率直に取るとそうなる!店側は気が付いてない!こっちの磁コーラ作戦も!なら・・・・・・・・前もって僕の挑戦が知られていようがいまいが、そんな事は大した問題じゃないって事!」

 

カツオ「だってそうでしょ!?僕の作戦の要が根本から否定されたわけじゃあるまいし!磁石は相も変わらず生きている!」

ロキシー「それはそうですけど・・・・・。」

カツオ「だったら問題無いはず!今やめることもない!でしょ!?後少しなんだから!」

 

カツオ「磁コーラを使い出して6回!・・・3段目に玉を運ぶ事には成功してる!1/5の確率の穴に6回もだ!もうすぐ来るはず!次かその次に!確率的に見ても間近に迫ってる!もう目の前なんだ!光が見えてきてる!」

刃牙「でも一体どうするつもりだい?例のブロックがまだ残ってるし。」

カツオ「ぐっ・・・それは・・・!!!」

童魔「だよね~、店側はまだ策を持ってるだろうし・・・それも恐らく{必止め}の・・・もはや鉄壁に近い防御を、それを使われたら君の負けは濃厚を超えて確定。」

 

鳴女「ここまでがどうであれもう負けは見えてます、敗色濃厚です。一旦諦めて作戦を練り直しましょう。」

カツオ「うぅ・・・確かにその点は不気味だけど、しかしよく考えてみたら・・・・・敵は待ってくれているでしょ?そのブロックとやらを・・・・・・・だったら!今がチャンスじゃあないか!やはり!今やめる必要は無い!今なら出る!確率高し!そうでしょ!?」

ルーデウス「まぁ・・・・・確証は無いけど。」

カツオ「だったら!撤退は・・・そのブロックをされてからでも遅くはない!作戦タイム終了!席を立ったからまだボディチェックがあるし、例の磁コーラも置きっぱなしだから長居はしたくない。」

エリス「でも、ここから先は他人の金でしょ?クスねてきた金!悪銭身に付かずってことわざ知らないの!?」

カツオ「・・・・・・・・そんな事分かってる!2000万もいかれちゃったんだぞ!?今更引き下がれない!あれは実質家族の金!家族に希望の全て!簡単には済まないよ!刷っちゃった負けちゃいましたかかりませんでしたで・・・引き下がれないよ!勝たなきゃならない!取り返さなければならない!・・・・・・・・何としてでも・・・!!!!!!!」

 

そして勝負再開!

 

周りが歓声をあげる中・・・カツオは本来の持ち金2000万を使い果たし遂に・・・・・他人の金!緊急調達の㊙金である+3000万を使う事に・・・!!!!!

 

カツオ「ぬ・・・ぐぐ・・・!!!!!」

 

カツオ『負けられない!何としてでも!勝たなきゃならない!!!!!!!!勝たなきゃ誰かの養分!!!!!!!!!!!』

 

もはや滅茶苦茶!カツオの戦略はもはや・・・風前の灯!!!

 

 

 

朽ち果てた吊り橋同然!

 

 

走破は無理と言ってもいいだろう!

 

 

そう!彼ら(ICONOCLASM、中島)には見えている!辿り着く前の崩落!悲劇が!

 

カツオが渡り切れず奈落の底へ真っ逆さまへ落ちていく未来が・・・・・・それでも!進むしかない!そこに橋・・・希望がある限り!

 

カツオ「ぬぐ~!!!!!!!!」

 

まさに狂気の沙汰!しかし・・・・・気持ちは分からなくもない!やめられない!全財産を失ったからだ!

 

刃牙『もし・・・・・仮に、賢明に今やめたとしてもその後の磯野家の人生はどうなる?』

 

ルーデウス『頑張って働いても・・・今の世の中だと波平さんとマスオさんとカツオ君の給料を全て合わせてもまだカツカツ・・・大手に勤めてるわけでもないから給料の額はたかが知れている、そしてあの暮らし・・・・・。 僕たちみたいにたくさん稼げるわけじゃないしそういう人達は世界中で見てもそんなに多くは無い。』

 

エリス『そうよ・・・勝つしかないじゃない!それしかないわ!』

 

中島『勝つんだ!勝って走破しろ!走破して成し遂げろ!僕たちの悲願!祈願!宿願!再生を!』

 

 

すると・・・スタッフの1人はスタッフリーダーから耳打ちされその場を立ち去り向かった場所は・・・店長室!

 

スタッフ「報告します!当初持ってると予想していた2000万が全て溶け、磯野カツオは今急遽用意したと思われる追加の3000万を使い出しましたが如何いたしましょう?そろそろブロックの頃合いかと思われますが・・・。」

 

?「な~んだ、まだ動いてなかったのか?」

スタッフ「あ・・・はい。」

?「ふふ、まぁいいよ。 多分、その上乗せの3000万は借金かどこかでクスねてきた金だろうね、カツオ君らしいよw。」

 

?「それに、そんな金に手を出すって事はもう彼に戻る気なんてさらっさら無いって事さ。」

 

?「限界まで行く・・・限界が破裂するが如く・・・突破するが如く・・・全て悪い意味でだがね。」

 

?「喩えるならそうだなぁ・・・坂道を転げだした暴走トラックだね。」

 

?「ブレーキの音は、とうの昔に焼き尽くしている・・・・・となれば分かっていても、止まらない・・・止めようがない・・・そう・・・・・大破するまで・・・・・・・!!!!!」

 

 

?「躊躇する必要はないよ。」

スタッフ「はっ!では早速実行します・・・サブロー店長!」

 

何と!このカジノの店長はあの三河屋のサブちゃんこと三郎だった!!!

まさか・・・あの三河屋の御用使いのサブちゃんことがここまで出世しているとは・・・。

 

サブちゃん(以降,サブ)「(監視モニターを閲覧し)しかしカツオくん・・・何だか醜い表情だねぇ。」

 

サブ「まぁ彼が勝つ事はまず無いね、醜い人間程必ず失敗する・・・それは年齢も性別も国籍も関係ない・・・・・地球外生命体でも同じさ。」

 

サブ「まぁどうでもいいけどねカツオ君だったら、それよりも・・・・・・・こっちだ。」

 

徐に、持ってるクリップボードに挟んである書類に目をやる・・・・・その書類には、中島の写真とプロフィールが記載されていた。

そして、デスクに置いてあるタブレットやノートPCの画面にも中島のプロフィールが。

 

サブ「彼の方が面白味がある・・・くくく。」

 

サブ「紛れ込んでいるじゃあないか、1匹・・・・・名うてのギャンブラーがウチに店に・・・!」

 

そして監視カメラの映像を見て・・・。

サブ「君に挑戦・・・待っているよ・・・!」

 

その饕沼では、更に盛り上がりを見せていた。

 

刃牙『よし!・・・今のところ異常はないようだ、ここまでは変わらない。』

 

黒死牟『敵に動きは無い、今はまだ泳がせてくれている状況だが・・・出来れば決めたいところだな、この猶予の時に。』

 

ルーデウス『この時に・・・決めなきゃダメだ!カツオ君!この猶予の時が最大のチャンスだ!』

 

カツオ「がっ!・・・ぐくぅ!・・・」

 

エリス『でも、1つ気になる事がある・・・・・そもそもブロックってどういう意味を表してるの?クルーンの最後の穴を蓋するとか?・・・いえ!さすがにそれは無いわ!一体全体・・・どうやって店側はこの好調な流れを止める気なの?』

 

すると・・・スタッフに動きが・・・。

 

スタッフリーダーは後輩のスタッフに目で合図を送りその場を後にした。

 

スタッフ『ふっ・・・悪いな坊主、夢もここまでだ・・・発動!(ジャケットのポッケに隠し持ってたスイッチを押す)』

 

 

スタッフ『ブロック発動!』

 

遂に動き出したカジノ側!・・・とは言え基本的には何も変わらない!変化無し!・・・。

 

カツオ「ぐっ・・・がっ・・・ぎっ!」

 

そして、ブロックが発動して3分後・・・周りは感じはじめた違和感・・・。

 

「おい・・・・・何か変だぞ?」

「あぁ・・・・・いきなり行かなくなったぞ、クルーンに。」

「ここ2~3分全く来てないわ。」

 

『!?』

 

「全く行かなくなったし、全部弾かれてる・・・クルーン手前のあの役物に・・・。」

 

刃牙『そうか!そういう事だったのか!』

 

カツオ『く・・・くそぉ!こいつか!こいつがブロックの正体か!』

 

 

カツオ『開いたり閉じたりはするものの・・・・・玉が行くと、それを計ったみたいに弾きやがる!これだと・・・いくら玉が寄ってクルーンが導いても・・・・・・弾きやがる!』

 

カツオ『今まで1/3は通していた番人が、急変しやがった!ここまで続くなんて・・・これはもうランダムなんかじゃない!店側の・・・敵側の操作!』

 

そして、カツオはもう1つ・・・・・役物の上にある赤いランプに気付く!

 

カツオ『そうか!これか!この赤いランプがセンサーになってやがるんだ!ここを横切ると反応して役物が閉じる仕組みになってんだ!』

 

カツオ『何て非道なんだ!・・・・・悪辣非道!極悪非道!非情!鬼!悪魔!・・・遠隔操作!』

 

ルーデウス『カツオ君!もういい!やめよう!クルーンに行かなきゃ磁石の意味もなさない!全部死に玉!いくら打っても全てが無駄!・・・』

 

そんな時!カツオはある事に気が付く!

 

カツオ「待てよ?・・・・・もしそうなら・・・・・。」

 

 

すると・・・カツオがある事をした途端・・・・・!

 

「うぉぉぉぉぉーーーーー!!!!!!!!!」

「来たぞ来たぞ!」

「久々にクルーンに!!!」

 

『え!?』

カツオ「よし・・・・・・・よしよしよし!!!!!!!!!」

 

「来た来たー!!!」

「いけいけー!!!!!」

「うぉー!!!2段目行ったぞー!!!」

「その調子だー!!!!!」

「いけるいける!」

「これはいけるって!!!!!」

「やっちまえー!坊主!」

 

巌勝『どういう事だ!?確か入らないはずだ!?』

刃牙『クルーンへの道には・・・あの門番のセンサーがある!全て弾くから入らな・・・!?』

 

 

これには驚いた!・・・何とカツオは、右打ちを行っていた!

 

童魔『なるぼど・・・右に玉を流し込めば、センサーに感知されずクルーンへの穴に落とせるって事だね、勉強は出来ないけどこういう時だけ頭が冴えるのはいかにも彼らしい。』

 

「よっしゃー!」

「また横から行けたー!!!」

 

エリス『凄いわ・・・店側のスタッフも憮然顔って事はつまり・・・・・想定外って訳ね!この現状が!』

 

中島『って言う事は・・・ひょってするとひょっとして・・・・・有り得る!?あの抜け道の様な新ルートで!大当たりが!勝利!逆転!6億!・・・・・・・奇跡が!!!!!』

 

カツオ「ぐふっ!・・・・・ぐふぐふっ!・・・ぐふっ!!!」

 

カツオ『行け!・・・行け行け行けー!!!残っていたんだ!まだ僕に幸運の可能性が!諦めるな!諦めちゃダメなんだ!』

 

カツオ『吹いているんだ・・・風が!この台には風!神風が!・・・まさに風が吹いている!』

 

カツオ『回る風車が!拾う!送る!投げる!まさに絶妙な固さ!傾きだ!』

 

カツオ『吹き込んでくれる!本来落ちるしかないルートを外れた死に玉に・・・命を!』

 

カツオ「ぐふっ!・・・ぐふっ!」

「惜しい!」

「頑張れ!後少し!」

 

鳴女『・・・確かに残りました、可能性も無くはないです・・・しかし、この右からルートはごく時々クルーンに玉を運ぶだけ、ブロック前のあの好調な状態、矢継ぎ早にクルーンに飛び込んでいったあの状態とは比べるまでもないですね。』

 

そして、またカード終了の合図。

 

もちろん!もう1000万追加!

カツオ「まだまだ行けるぞー!!!!!」

オーディエンスは大歓声に包まれる!

 

ルーデウス『けど・・・やはり無理だ!確かに風は吹いている!可能性は0ではないけど考えてみると・・・元々用意していた戦略は全て崩壊している!変わりにまぁまぁちょっとした幸運・・・追い風が吹いたただそれだけ・・・とても無理だ!届くはずがない!そんなボロボロになった船で港までは・・・生還、勝利にまで・・・。』

 

ロキシー『分かってるんですか!?カツオ君が乗ってる船は・・・完全に機動力を失った難破船!・・・・・沈みかけた泥船!』

 

 

カツオ「ぐふっ!・・・・・ぬっく!・・・・・ぐぬぅ!!!!!」

 

カツオ『辿り着いてやる!何としてでも!辿り着く!勝利に!』

 

カツオ『確かに厳しい状況下!確率云々で言ったら話にならない!・・・・・だがっ!神にだって慈悲はある!これっきり何て事があるか!後1回はあるはずなんだ!3段目のクルーンに行くことが!・・・・・行けば!行けさえすれば!』

 

カツオ『今度こそは逃さないぞ!今までは・・・怪しまれてはダメだと思っていた磁コーラを翳すを躊躇っていたが・・・もう遠慮はいらない!バレるか入れるか・・・捻りこむ!磁コーラで!』

 

カツオ『磁コーラで!・・・磁コーラで!』

 

 

しかし!ダメ!

最初こそ何発か通したものの、後は打てども打てども素通り!不発!虚しく回収穴に・・・・・・・吸い込まれる銀玉!

 

カツオ『消える・・・消えていく・・・消える・・・消えてしまう!・・・・・吐き気がする・・・目の前が歪んでいく・・・歪む・・・歪む・・・溶ける・・・溶ける・・・限りなく続く射sayのようなこの感覚・・・!!!』

 

カツオ「あ・・・あぁ・・・あああ!!!!!!!」

 

カツオ『死ぬ・・・死ぬ・・・飛ぶ・・・飛び散る!!!光る・・・光る・・・!!!』

 

3枚目のカード終了!

スタッフ「あの・・・・・。」

カツオ「これで・・・最後の1000万だ!」

 

最後のパッキー!最後の発射!

 

カツオ『発射・・・!発射・・・!』

 

カツオ「ひっ・・・ひっ・・・あひ・・・ひあ・・・あぎゃ・・・ひっ・・・!!!!!!」

 

ある意味桃源郷!破滅!そして・・・至福へのカウントダウン!至福!至福!見るにたえない至福!

 

カツオ「うぅ・・・!!!」

 

すると!

 

「うぉー!来たぞ坊主!」

「クルーンに来たわ!」

カツオ「!?」

 

カツオ「うぉぉ・・・・・。」

 

すると・・・何と2段目に!

 

「来たー!2段目ー!」

「行けー!」

「入れー!!!!!」

 

カツオ「ぬくぅ~!!!!!」

 

すると・・・。

スコッ!

 

「!?・・・・・行ったぞー!!!!!3段目ー!!!!!!!!」

カツオ「うぉぉぉぉぉーーーーーーー!!!!!!!!!」

 

「行け行けー!」

「頼むぞー!!!!!」

「入ってー!!!!!」

 

ルーデウス『だ・・・大丈夫かな?・・・。』

 

 

 

続く・・・・・。