久しぶりに壮大なスケールの作品をみました。
「セブン・イヤーズ・イン・チベット」以来かもしれません。
この映画が世界14ヶ国で上映されたというのに、日本では劇場未公開。

キャストのチョウ・ユンファ、ミシェル・ヨー、脇を固めるといっても、
この二人が出演していれば間違いない! と思っている位ですが、
やっぱりそうでした。オーストラリア・中国・ドイツの合作映画。

チルドレン・オブ・ホァンシー 遥かなる希望の道
  オフィシャルサイト http://www.maxam.jp/huang-shi/index.html 
予告編 
http://www.maxam.jp/huang-shi/gallery/index.html

この映画が日本未公開、その理由が南京虐殺のシーンがあるから、
日中戦争が背景になっているから、だとしたら、なんと了見の狭いことでしょう。

1930年代の終わり、拡大する日中戦争の戦火が南京から黄石に迫りつつあることを知り、中国人孤児60名を連れてシルクロードを横断する逃避行を繰り広げたイギリス人ジャーナリストがいた。日本軍の銃弾を避けながら荒涼とした大地を渡り、極寒の雪山を越え、広大な砂漠で砂嵐に見舞われ、遂には山丹の寺院へと辿り着く。700マイルもの距離のほとんどを徒歩で進んだこの軌跡の旅は、のちに“小さな長征”(※「長征」とは、1934年から1936年に共産党が行った大移動)と呼ばれた…。本作は、命を懸けて子供たちを救った青年 ジョージ・ホッグの、知られざる感動の実話を映画化した作品である。 

ジョージ・ホッグ演じるジョナサン・リス=マイヤーズ、どことなく、
「レニングラード」のときのジュウド・ロウを思わせるような風貌。

実際のジョージ・ホッグもこういう男性だったのかしら?

と、どっぷりとジョージ・ホッグに浸ってしまい、
映画とはいえ、大勢の子供たちが実際の子供たちのように思えてしまうほどの
作品への溶け込み方(ラストでの回想シーンで登場する実在の人たち)、
ジョージ・ホッグとジョナサン・リス=マイヤーズが同一化してしまうほどでした。

こういう戦時中のヒューマニズム系の映画は「シンドラーのリスト」「戦火の奇跡」、
そしてベトナム戦争の「キリング・フィールド」とあるのですが、
主人公となるヒューマニストがあのような最期を迎える作品はなかったような・・・

個人的には西洋的人道イズムが感じられないわけではないのですが、
作品として観るにはお薦めの一作でした。が、何故か二度見はしなかったのです。

もし、劇場の大きいスクリーンで壮大な映像を観ていたとしたら、
「セブン・イヤーズ・イン・チベット」のように何度も見たかもしれませんが・・・

しかし、チョウ・ユンファ、素敵です。惚れ惚れです。
そして、ミシェル・ヨーの優雅さといい、脇を固めた二人に拍手喝采。