外は晴天の−10度、朝起きて大家さんがプレゼントにくれたコーヒーを飲みながら、A Charlie Brown Christmasのアルバムを聞きながら、一人でチルなクリスマスの朝です。
アメリカに来て10回目のクリスマス!いやぁこんな長居すると思わなかったな~笑
年末からミラノとジュネーブに行くので、それまで私は比較的ワークモードなのですが、今日は日曜日だし、クリスマスだし、ちょこっとだけ論文読みながら、大掃除を始めようかな?っていうプランで、クリスマスらしいアクティビティはゼロです笑
大人になってからというもの、クリスマスというものにそーんなに重要性は感じてなくて、その代わりではないけど、年度末の気分が一気にこの日からスタートします。今年のうちに整理したい事、片付けたい仕事、心置きなく新年を迎えられるようにって気分が12月からじわじわ始まって、25日から一気にフルスタートする気分です。なので、親元を離れても年末の大掃除は勝手にしたくなるんですよねぇ。我ながら、日本人だなと思う部分です。
というか、旅行行く前(2日とかでも)って部屋綺麗にしたくなる症候群に取りつかれませんか?疲れて帰ってきて家が散らかってたり、処分し忘れた野菜が冷蔵庫でしなってたり、後でしようと思って結局手を付けられなかった事とかあると一気に現実に引き戻される気がして。旅の余韻を楽しむ為にも、旅行前のいつもより念入り目のお掃除は私のルーティーンになりつつあるのですが、年末の旅行は特にそんな気がします。
ミラノもジュネーブも楽しみなんだけど、それより今は年末が締め切りのポスドクのアプリケーションで頭がいっぱいで、旅行中のプランは彼に丸投げしています笑 もうとりあえずたどり着く事しか考えてない苦笑 カバーレターやら研究企画書やらを提出するのですが。ワクワクする気持ちもある反面、この心地よい大学院生ライフが終わりに近づいてきているのを感じて何とも言えない焦燥感を感じたり。いや、ワクワクが70%ぐらいなので、だいぶワクワクが勝っているのですが。大学院生ライフ、ここまで大変は大変だったし、楽しくない事もたっくさんあったのですが、私の都合の良い記憶力のせいか、基本的に目の前の事しか考えられない性格が功を奏しているのか笑、総じて評価するならそこそこ上々って感じ。すごい学会で発表して賞を取るとか、すごいハイインパクトな学術誌に発表したっていう出来事はないけれど、研究者として着実にスキルを伸ばし、ボスやラボのメンバー、同級生、新旧の友達と家族のサポートに恵まれた大学院生ライフを送っています。
こう書くとめちゃめちゃ淡々としたドライな性格に聞こえますが(いや、実際多少はそうなりつつあるかも笑 なんか年のせいか、日々実験を通してプチ成功とプチ絶望を繰り返しているからか、平常心でいる事がいかに尊いかここ数年本当に感じる)、ずっと前に書いた茨木のり子さんの詞の中にある、「自分の感受性ぐらい 自分で守れ ばかものよ」のフレーズを忘れないようにしたいなというのはいつも思っています。美しいものを見て美しいと思える事、誰かの音楽を聴いて何かを感じる事、本を読んで心を動かされる事(最近読んだ本でめちゃくちゃ久しぶりに号泣したやつがあるので、その感想文的な記事をそのうち書きます)、どんな感じ方でも良いし、誰とも感想が合致しなくてもいいので、普段からしている脳みその理詰め活動だけではなく、感受性センサーもさらに磨きたい。
感受性センサーの話で思い出したのですが、今までワークアウトの材料以外にほとんど使ってなかったyoutubeで面白いものを見つけました。TwosetViolinというヴァイオリニストのEddyとBrettの二人組のアカウントで、二人とも台湾系オーストラリア人で、ブリスベン育ち。それぞれ、オーストラリアのトップクラスのオーケストラでコンマスをするぐらいの実力はあったのですが、クラシックを若い世代にもっと身近にしてほしいという気持ちからオーケストラの仕事を辞めてyoutube活動を始めたんです。そんな二人組がシンガポール・シンフォニー(二人は現在シンガポール在住)と、登録者数400万人を記念してメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲をメインとした演奏会をyoutube liveでする事になり、それに初めてyoutube liveなるものにリアルタイムでtune inしたのです。(演奏は43:40あたりから)
ちなみにこの演奏会の為に、それぞれストラディヴァリを貸してもらえるくらい、彼らの腕前は確かなものです。それでもソリストになる将来が見られなかったからオケに入った二人。そんな彼らの子供の頃からだった夢が叶う瞬間にカメラ越しに立ち会えて、しかも最初はド緊張してるのが明らかだったBrettが1秒1秒を喜びを噛みしめながら、段々自分の音楽に没入していく姿を見て、すごく引き込まれました。なんだろう、色んなコンサートみたけど、内田光子さんとか、ダニール・トリフォノフさんとかは職業音楽家なわけで、もう想像し難い競争を既に勝ち進んできて、コンサートがいわば日常な訳です。でもこの二人は、その正攻法から外れたから、この演奏の機会は500万人登録者達成するまでお預けかもしれない。もしかしてこれっきりかも知れない。子供の頃から目指して、大学生であきらめた夢を叶えているというスペシャルな瞬間なんですよね。そんな夢の与え方を、私は知らなかったなぁと思って、今までそんなに興味なかったメンデルスゾーンを何回も聞いています。
なんかあんまりまとまりないなww 笑
というわけで、ハッピーホリデー&皆さん良いお年を♪