Dia 33 SANTIAGO DE COMPOSTELA


直前で一泊する予定が、歩みに加速が付きそのまま最終目的地サンティアゴへと進む。


遂に800kmの道程を終え聖地に辿り着いたものの、心の準備が整っていなかった為、いささか実感が持てないままではあったが、喜びに偽りは無く一同に集結した巡礼の仲間と激励し合う。

自分のことよりも、常に胸を張って前進してきた友の勇姿がただただ誇らしかった。

旅の仲間はグループソウルの様だと私は常々感じてならない。


大聖堂のミサでは、皆の顔や思い出が浮かんでは眩しく光となっていくのを感じていると、『偉大な香炉』ボタフメイロが焚かれたれ歓喜に震える。

それは常に行われているものではなく、全く期待していなかったのだが、その神聖な刹那まで与えられ私の目頭は熱く濡れた。