Dia 27 Fontria


『最後の難関』と称されるオ・セブレイロ峠と真向かう。

始まりこそせせらぎの通奏低音、さえずりのトリルが奏でられ、時に重なるカウベルの音がガムランの様な響きを生み出し、自然の心地良いハーモニーに迎えらるも、やはり難所は免れず。

しかしこれまで歩いてきた成果か、山道は私に行く先を思いの外穏やかに開いてくれた。


山頂で一泊の予定がなんだか気力体力共にまだまだ進める気がして予定を変更。


道標が示すサンティアゴへの距離も150kmをきり、その距離が縮むほど、喜びよりもさびしさが胸をよぎる。