Dia 17 carrion de los condes
未だ大気が微睡む中、月と太陽の間を歩く。
静寂に護られたその神秘的な空間に恍惚としていると、不意に自身の深い内側と繋がるのを覚える。
私は自身の生まれた星回りの本質と、その器の選ばれた理由に込み上げるものを抑えることが出来なかった。
今日の宿は教会。
宗教的施設に宿泊すると、巡礼者同士何かしら交流を深めるイベントが用意されていることが多い。
各々が自己紹介をし巡礼の動機を口にする間、皆の言っていることははっきりと分からないものの、それでもその熱量、祈りがひしひしと痛いくらいに伝わるのは不思議なもので、私はいつも目頭が熱くなる。