ちょっと前になりますが、Facebookのタイムラインに流れてきたこちらの記事からです。

 「気になるアレを大調査!」するニュースサイト「しらべぇ」から、

 こんな男は避けろ!「できればHはナマがいい」年代が判明 2016.1.25

 しらべぇ編集部が全国20代~60代の性交経験者男女1114人に「できればセックスはコンドームなしでしたい?」と尋ねたところ、「したい」と答えたのは51.1%だったそうです。

 半数以上ができればコンドームなしでセックスしたいと考えている。

 もう一つのしらべぇの調査をみても、

 日本のセーフセックス率は2割以下と判明!とくに男性は… 2015.12.18

 全国20~60代の男女1371名に行った調査で、「コンドームを使わないセックスはしたくない」と答えた人は2割を下回ったそうです。

 妊娠の可能性も高い20代の女性では4割、3~40代女性でも3割が「コンドームなしではしたくない」と考えているのに対して、男性はもっとも高い20代でも2割以下。

 40代以降は1割前後で推移しています。

 日本で一番のシェアをほこるコンドームメーカー「オカモト」が行った調査でも、

 「コンドームの着用に関する意識調査」

 妊娠や性病のリスクを考えなくてもいい状況ではコンドームをつけない、もしくは時と場合によってはつけないと答えた人が63.3%。

 まあ、妊娠や性病のリスクがなければコンドームをつけないというのはありかとは思いますが、妊娠や性病のリスクを考えなくていい状況はなかなかに少ないと思われます。

 セーファーセックスを考えるとやはりコンドームは必要です。

 日本の現状として、コンドームの出荷数は減り、性感染症の罹患率は上がっています。

 世界のコンドーム市場と日本のコンドーム産業の 調査と戦略の考察

 4ページ目にグラフがあります。

 こちらの論文、

 性産業労働者(CSW)でのSTD感染に関連する要因の検討 : クラミジア感染とコンドーム使用状況を中心として 神戸大学医学部保健学科紀要 18, 161-170, 2002 

 を見ると、CSW=性産業労働者におけるコンドームの使用率は、お客相手の腔性交時が63.8%、オーラルセックスでは8.7%。

 先日読んだこちらの本

 から、最近の性風俗事情を考えると、さらにコンドームの着用率は下がっているものと思われます。

 抗生剤の効かない「スーパー淋菌」が見つかったのは2014年京都のCSWの女性の咽頭からでした。

 咽頭、オーラルセックスで感染します。
 
 そして、国立感染症研究所は、今、特に最近の梅毒の感染の広がりに警鐘を鳴らしています。

 http://www0.nih.go.jp/niid/idsc/iasr/36/420j.pdf 
 

 終戦後の1940年代20万人以上いた患者数からははるかに少ないですが、2008年に831人だったのが、2014年には1671人と倍増しています。

 特に20代の女性患者が増えているのが特徴です。

 厚労省はこんなポスターも作りました。
 



 性感染症は誰でもかかる可能性があります。

 気づいていないだけかもしれないんです。

 それでもHはできればナマがいいですか?




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