今日はこちらのニュースから、
ドイツ:65歳、四つ子妊娠で波紋 専門家、危険と警告 毎日新聞 2015年04月14日
ドイツの65歳女性、四つ子を妊娠 現地報道 AFP 2015年04月13日
同じニュースを違うメディアが報道しています。
どちらも、ドイツのベルリンに住む65歳の女性が四つ子を身ごもり妊娠5カ月になることを自ら公表した、というもの。
65歳で妊娠だけでも驚きなのに、四つ子であるというのがさらに驚きです。
二つのニュースを読むと幾つかのキーワードがあります。
・四つ子妊娠では最高齢だが、インドで70歳の女性が妊娠した例があるとされていること。
・この女性は独身であること。
・卵子も精子も提供されたものであること。
・四つ子がわかった時に、胚の数を減らすことは考えなかったこと。
・今まで5人の男性から精子提供を受け、13人の子供を出産していること。
・最後の出産は10年前だということ。
女性の気持ちもすごいですが、生殖医療もすごいですね。
そして、これらのキーワードに日本との差を感じました。
日本でも、50代の女性が閉経後、娘の代わりに妊娠し代理母となったという報道がありました。
この時も医療はすごいと思いましたが、さらに65歳です。
ホルモン剤の投与と、この女性の持っている妊孕力の強さによるものですね。
そして、この女性が独身であるとのことですが、日本では独身であると不妊治療を引き受けてくれない病院もあります。
また、卵子も精子も提供とあるので、こちらも、今の日本だと独身女性には受けるのが難しい治療だと思います。
次に、胚の数を減らすということ。
これは減胎手術ですね。
そもそも、日本では多胎妊娠の予防のため、35歳未満の初回治療周期では、移植胚数を原則として1個に制限、そして、40歳未満の治療周期では、移植胚数を原則として2個以下とすると日本生殖学会のガイドラインに書かれています。
日本生殖医学会 「多胎妊娠防止のための移植胚数ガイドライン」
このドイツの女性は、四つ児ちゃんなので、複数の胚を移植したのではと思われます。
その上で、多分、医療者側から減退手術を提示されたのではと思われます。
なんともモヤっとする感じがあります。
すでに13人の子を生殖医療で授かっている女性、前回が10年前なので55歳。
10年経って65歳での妊娠、そして、今夏出産予定とのこと。
健やかに、幸せに、過ごされますようにと願います。
生殖医療の発達がもたらすものは、どんな方向に進んでいくのでしょう。
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