医師のための専門情報サイトMTPROにこんなニュースがありました。
新出生前検査、一般妊婦で高い的中率示すが、導入には慎重な意見 6カ国35施設による前向き盲検化試験
新型出生前診断。
無侵襲的出生前遺伝学的検査:Non-invasive prenatal genetic testingから、NIPTと呼ばれることもあります。
これまでの、母体のお腹に針を刺して、羊膜の中の羊水を取り検査をする羊水穿刺に対し、母体からの採血のみで検査ができることから、この名がつけられました。
それでも確定診断は羊水穿刺となります。
日本でも導入されて2年が経ちます。
あくまでもマススクリーニングではなく、一定の条件を満たした病院で、しっかりとしたカウンセリングを受けられことを条件に、一定の条件を満たした妊婦さんにのみ行われる検査です。
課題はたくさんありますし、日本での問題点などもあります。
このニュースは、アメリカをはじめ6カ国35施設で行われた検査の結果を解析したもの。
検査は標準検査〔胎児超音波による胎児後頸部浮腫(NT)評価+母体血清マーカー検査〕および新型出生前検査の両方を実施。
1万5,841例(年齢中央値30.7歳,検査時の妊娠週数中央値12.5週)の各検査によるトリソミー21の検出精度を出しています。
偽陽性率が標準検査が5.4%、新型出生前検査が0.06%。
陽性的中率が標準検査3.4%、新型出生前検査で80.9%。
新型出生前検査は従来の標準検査に比べ高い感度,低い偽陽性率,高い陽性的中率と評価できると結論付けています。
それでも、まったく100%の検査ではないですね。
米国では2012年、米国産科婦人科学会(ACOG)と米国母体胎児医学会(SMFM)が新型出生前検査による染色体疾患スクリーニングは年齢やトリソミー児妊娠の既往などの高リスク例にのみ実施し、ルーチンな健診として推奨しないとの見解を示しています。
今回の結果を踏まえても、条件を外しての導入には慎重な意見がのべられているようです。
とりあえず、検査法はあり、精度も低くはない、これをどう受け入れていくのかですね。
日本では、カウンセリング体制が問題なようです。
昨年の記事ですが、NHKのこちらの記事をあげておきます。
日本の現状です。
新型出生前検査 導入から1年 ~命をめぐる決断 どう支えるか~
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