10月といえば、「中置」です。

 

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少し、肌寒くなるこの時期、風炉を畳の真中に置くことで

炭の火を少しお客様へ近づけます。

 

 

 

 

そして、水指(細水指)も、いつもとは反対側に置きます。

 

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位置の決定ということに関しては、なかなか厳しいので、しっかりと覚えなければ!

 

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薄茶のお稽古に続き、濃茶です。

 

濃茶では、水指の蓋が、塗り蓋になりますので

帛紗で清めます。うっかり、忘れそうになりました💦

所謂、「拭いて、引いて、茶巾の仮り上げ」という一連の動作が発生!

 

薄茶と濃茶の両方を同時にしてみると、違いがわかりやすいですね。

 

 

 

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お軸は、「清風万里秋」

 

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昨夜 一声いっせいかり清風せいふう万里ばんりあき

 

『茶席の禅語大辞典』の解説文によると、

「昨夜、雁が一声啼いた。棲みきった静寂の中で忽然と起こった「これだっ」という悟りの閃き。

他人が窺い知ることのできない自内省の呈示。

「清風万里の秋」と対句を成し、一転して清々しい境涯がどこまでも広がることをあらわす。

 

 

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金継ぎが施された染付けの花入れに、残花。

風情があります。大好きです。

 

花は、ヤハズススキ、フウセンカズラ、ミズヒキ、キンミズヒキ、シュウメイギク

ホトトギス、フジバカマ。

 

まさに、「名残りの茶」です。

「中置」に相応しく、侘びた感じが醸し出せると良いのですが、

手順がしっかりと身についてないのでまだまだです。

 

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玄関のお花は、ムラサキシキブ、コバンソウ、シュウメイギク です。

「綺麗に咲いてくれてありがとう」と、言いたくなります。

 

さて、早いもので、来月からは、炉の季節となります。

炉開き、そして茶の口切りをする11月は、茶人にとってのお正月と言われています。

茶壷には一年分のお茶が仕込まれているので、十月の茶壷には最後のお茶葉が残るのみ。

そういう意味でも、十月は寂しく侘びた月なのです。

よって、釜や風炉自体も古びて簡素なものや、やぶれ風炉といって、

わざと壊れたような形にしたものを使ったりします。

 

金継ぎの花入れが10月のお点前に使われるというのもそういうことなのですね。

それにしても、壊れたものを粗末にせず、金継ぎをして、大切に再利用をする精神。

さらには、金継ぎをした箇所を景色として、愛でる精神。

素敵です。奥が深いです。