こんにちは。

昨夜、自宅の階段で思いっきりこけました…

なおです

膝を階段に打ち付けて、しばらく動けなかったの…久しぶりに、大きなあざができました

 

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金曜日の朝のこと。

職業訓練に向かう道中、スーツ姿の親子を見つけた。

どうやら、通り沿いにある専門学校の、入学式だったよう。

その専門学校は、私が12月までしていたリハビリの仕事を学ぶ、医療技術の専門学校。

 

そんな親子や新入生らしき女の子をチラリと横目に通り過ぎたら、急に胸に湧いてきたモヤモヤ感。

なんだか、胸がギュウーッと苦しくなった。

運転しながらも、その気持ちを探ってみる。

 

 

 

羨ましかった。

その学生が。

自分の夢に向かう一歩を踏み出し、期待に希望を膨らませているだろうその学生が、羨ましかったのだ。

 

 

 

私が、作業療法士と言うリハビリの専門職を目指して大学に入学したのは、もう、20年近くも前になる。

初めての東京での一人暮らしとこれから始まる大学生活に、期待と不安が半々だったかな…不安の方が、大きかったかもしれない。

その時の私も、将来の夢に希望を膨らませて、入学式に臨んだのだろう。

私にも、この学生と同じように思う気持ちがあったはず。

 

 

 

それなのに、私は今、その仕事に就いていない。

自らの意思で、その仕事を辞めた。

そんな決断に、罪悪感もあったのかもしれない。

 

あの日、作業療法士を目指して入学した私に。

4年間勉強してきた私に。

そして、14年近くも作業療法士をやり続けてきた私に。

…大学受験を目指して勉強を頑張った、高校時代にも遡るかな。

 

頑張って勉強して、受験して、また勉強して、臨床実習にも行って、また勉強して、国家試験に合格して、仕事に就いて、実際の場面を通して勉強する日々。

 

そんな風に、走り続けていたあの日々の私は、無職になるとは、思ってもいなかっただろうから。

 

 

 

私が仕事を辞めたのは、本当に作業療法士をやりたかったのか、やりたくて作業療法士の職に就いたのかが、わからなくなったから。

患者さんの今後の生活に影響を与える仕事を、そんな中途半端な気持ちで続けていくことが、申し訳なく思ったから。

そして何よりも、自分で決めた人生を進みたかったから。

 

 

 

そもそも、この作業療法士を目指したのは、親の勧めがあったから。

中学生の時、両親が事故に合った。

お母さんは、「今晩がヤマです」と言われるほどの重傷だった。

幸いにも、2人とも体のあちこちに傷跡がのこるものの、今も元気に過ごしているけれど。

そんな両親が、入院中に経験し、リハビリの専門職の存在を知った。

自分も入院の経験があったから、高校で今後の進路について考えた時、漠然と医療系に進みたいと思った私に、リハビリの専門職の道を勧めてくれたのが、お父さんだった。

そのこともあって、この道に進んだことを、どこかずっと「お父さんのせい」にしているところもあった。

 

大変なのも、お父さんのせい…

上手くいかなくても、お父さんのせい…

勉強しなきゃいけないのも、お父さんのせい…

嫌な思いをするのも、お父さんのせい…

 

そんな風に、心のどこかにずっと思っている自分がいた。

そして、2人目が生まれて職場復帰し、育児と仕事の両立が思った以上に大変で毎日が辛かった時、そんな想いと相まって、本当にこの仕事がしたかったのか?という想いにかられたのだった。

 

お父さんの勧めがあっても、決めたのは私。

お父さんの敷いたレールに乗ってきたのは、まぎれもなく私。

そうわかってもいる。

けれど、どこか全部お父さんのせいにして、お父さんのための人生を過ごしているように思う気持ちが拭えなかったのもあった。

だから、「自分で決めて過ごしていきたい」そう思って、辞めることを決意したのだった。

 

 

 

 

奇しくも、金曜日は、職業訓練所でジョブカードを作成する日だった。

ジョブカードを作成する上で、これまでの学歴や職務経歴、免許・資格を振り返った。

すると、スキルアップのためと取得したリハビリの専門職に関連する資格がいくつもあったし、これまでの経験で学んだことも、山ほどあった。

 

それは全て、私がこれまで頑張ってきた証だった。

自分が決めたように思えない道を進みながらも、は、のために頑張ってきて、それは全てに残っていた

 

 

 

大学入学直後、担任の先生に、「私は、この道に進むのが向かない気がします」って話をした記憶がある。

その頃から、どこか違和感は感じていたんだと思う。

だけど、自分の感情がわからなかった私には、その違和感が何から生じているのかもわからなくて、そのまま進むしかなかった。

違和感を感じても、その道を外れるなんて、怖くてできなかった。

 

 

 

自分で決めて、仕事を辞めて、自分のしたいと思ったことをやっている今。

専門学校の新入生位のあの頃に、こんな風にできていたら、もっと人生は違ったのかな?

あの学生は、自分で決めて進んでいるのかな?

あの頃に戻りたいな…

学生を羨ましく思った気持ちの背景には、そんな想いがあった。

 

 

 

だけど、そんな時があったけど、きっと、どれも今の私になるために必要なことだったんだろう。

そして、これまでの私のどれをとっても、きっと、あの頃の私は、あれが精一杯だったんだろう。

そんな風にも思えた。

 

私、よく頑張ったねー。

ホント、頑張ってきたねー。

 

 

 

曲がりくねった道の先に 待っている幾つもの小さな光

まだ遠くて見えなくても 一歩ずつ ただそれだけを

 

振り返ればただ真っ直ぐにのびていた 今日までを辿る足跡

曲がりくねった道の先に 夢見てた あの日の僕が待っているから

 

 

 

そう。

振り返れば、道はまっすぐだった。

この先も、道は曲がりくねっているかもしれないけれど、きっと、この先にはいくつもの小さなひかりが待っている。

それを信じて、今の自分を信じて、今決めたことを、ただただやりきっていこう。

 

 

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました

おわりつながるうさぎ