最高の黙祷 | 乾燥日記

最高の黙祷

1分間の黙祷を終えて、
僕らは先輩に注目した。

まだ目を開けない。

僕らが1分間の黙祷で自己満足し、
忙しい日常に戻っていくのに対し、
先輩は本当の意味で、自己を捧げ、長い、長い黙祷を続けているのだ。

その姿勢に我々は感動し、
しかしながら、このままずっと黙祷を続けるわけにもいかず
仕事に戻った。

結局先輩は今日一日ずっと黙祷していたようだ。
先輩の純粋さに、
僕らは涙した日だった。




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今日は朝からやたら眠たい。
全く仕事してないけど、
俺には世界を守る使命があるから
オンラインの仲間とともに毎日冒険に出てる。
技術の進歩はすさまじく
世界中の色々な国籍の仲間と旅に出られる。
だから、必然的に深夜にまでゲームが及ぶ。

今日はふらふらしながら一応現実の仲間のとこにも
顔を出した。

何やらお祈りをするとか。
ああ、地震からもう一年か。
あの日は本当にびびった。

よし、俺だって黙祷くらいならできる。



























ありゃ、寝ちゃってたよ。
なんで誰も起こしてくんねえんだよ、もう。