さやえんドッグ 龍に乗る?! ④ | さやえんドッグ 旅に出る! 〜トウとフウのハンドメイド童話〜

さやえんドッグ 旅に出る! 〜トウとフウのハンドメイド童話〜

童話作家を目指していたトウは、ある日ひらめいた!
\さやえんドッグって可愛いかも!!/
フウがサラサラ絵に描いて、トウが羊毛フェルトでチクチクしたら、やたらと元気でやる気MAXのヒーローが誕生!さやえんドッグの旅、みなさまどうぞお楽しみくださいませ♪

ぼくは、さやえんドッグのさや王。
どんぐりドッグのぐりを探しに、
森にやって来た。


「ここかい、くぬぎくん。」
「はい、さや王様!」

「ぐり〜!どこだ〜!」
「お〜い!ぐり〜!」
みんなが呼んでも返事がない。


どれどれ、耳をすますと…。
「ぐぐっ、ぐおう…。
ぐぐぐっ、ぐおう、ぐおう…。」
「ああ、聞こえる、聞こえる。
こっちだよ。」


「ほら、ここだ。この木の中だ。」
木の根元を見てみると…、


いたいた。
どんぐりドッグのぐりと、
じゃがいもドッグの男爵が!


「ぐり〜!」
「男爵、起きろよ!」


「うぐ!なんだ?
急に明るくなったなあ〜。
あれ、さや王様、
なんの騒ぎです?」
「男爵、また、夫人にかくれて
昼寝をしていたね。
どんぐりくんまで巻き込んて。」
「むにゃむにゃ…。
まだ眠いよ、男爵〜。」
「ぐり、起きて!」


「にいちゃん!」
「ぐり、こんなところにいたのか。
見つからないはずだ!」
「ぐりくん、きみはかくれんぼ
していたんだろ?
みんな心配していたよ。」
「ごめんなさい…。」


「わしのところに、ぐりが
飛び込んできたんじゃ。
穴の中は、あったかくて、
いい気持ちだったんだよ。
なあ、ぐり!」
「うん、いい気持ちだったよ。
まだ、ねむいよ。」


「見つかってよかった。
あの宝の玉の力は
本当にすごいんですね。」
「え〜!くぬぎは宝の玉を見たの?
いいなあ~、ぼくも見たい!」
「ぐりったら…。さあ、帰ろう。
さや王様、たま様、
ありがとうございました。」
「よかったね。気をつけてお帰り。」
「寄り道、昼寝は、
するんじゃないぞ。」


「宝の玉は、こんな使い方も
あるんだね。たま。」
「そうだな、宝の玉、すごいな!」
「男爵、さあ、
あなたも帰りますよ。」


「また、しかられる…。」




つづく