2月14日、フジテレビ20時から23時10分まで放送された、映画『教場』を録画していたのをやっと観終わりました。

 

観ているときも、観終わってからも思ったのですが、ここに描かれている警察学校の教育の実態は、事実かということです。

ドラマや映画のようなフィクションは、物事をデフォルメすることですが、大きな嘘は許されるが、小さな嘘は許されないと言われてています。
大きな嘘の典型が、タイムスリップ物でしょう。
理論天体物理学では、タイムスリップは可能だが、実際にやると地球の存在自体が危うくなるのでやらないそうです。しかし、どこかの国では秘密裡に行われているかもしれません。
UFOが突然目の前から消える現象は、彼らがタイムスリップして現代に出没しているというのが、UFO存在説の有力な説だと聞いたことがあります。

 

 

この映画は原作小説があるので、それに沿ってシナリオが書かれたものと思われます。
以前、労働基準監督署に取材に行ったときに、

「労基を舞台にしたドラマを観たことがありますが----」

と言うと、
「あれ、嘘ばっかりだよ。視聴者が、あれを観て本当だと思われたら困るんだよな」
と、呆れ顔で言われたことがありました。

この映画でも、警察学校の生徒がミスしたら、グランド10周とかの体罰が与えられたり、すぐに風間教官が「退学届け」の用紙を渡していましたが、
「退学届けを出すのはお前だろう」
と突っ込みを入れたくなりました。
軍隊のように、生徒を人間扱いしていない教育をしていたら、どんな警察官になるか、一目瞭然です。
それが、物的証拠を捏造したり、冤罪事件を平気で起こす遠因でしょう。

 

職務質問や交通違反で何度か現場で働く警察官と接したことがありますが、まるでロボット化していて、人間味がまったく感じられない。軍隊と同じで、組織で動くからそういうタイプの人間を育てざるを得ないのかもしれませんが、根本的に間違っているとしか思えません。
そのことに疑問に思っている人がいても、組織が大きいので、異を唱えてもなかなか聞き入れてもらえないのが現状でしょう。

 

この映画の主人公は、過去のトラウマを抱えた風間教官ですが、私だったら、こんな思い込みの激しい偏執狂的な教官に当たったら、さっさと見切りをつけてすぐに警察学校を辞めるでしょう。
我慢してやっていたら、精神を病んでしまいます。
そこまでして、警察官になろうとは思いませんし、これに耐えられて卒業したからと言って、必ずいい警官になれるとは思えません。
せっかく警察官になって、世のため人のための仕事をしようと、希望を持って警察学校に来た若者の純粋な夢を壊すようなものです。

 

今、日本のスポーツがオリンピックのような国際大会や、野球の大リーグ、プロボクシングでいい成績を残しているのも、昔風の根性主義を排して、選手の個性を尊重する教え方をして、個人個人が伸び伸びとスポーツを楽しんでいるからでしょう。

 

もう一つ気になったのは、番組の合間のCMで、離婚した元夫婦俳優が、ライバル会社の金融業のコマーシャルをやっていたことです。
<ひょっとして、受け狙いで意図的にやっているのか-----? それとも嫌がらせか-----?>
と、大いに疑問を抱いてしまいました。

 

映画が終って最後のクレジットタイトルに、「協力・警視庁」の名前はなく、警察監修は個人名になっていましたから、警察の協力は得られなかったのでしょう。さもありなんと思われます。
これでは、逆に警察から、
「警察学校では、こんな教育はしていない」
と、クレームが来てもおかしくないレベルです。

 

フィクションだからと割り切っても、観終わって実に後味の悪い映画でした。