読み始めたら止まれなくなり
3時間で一気に読んだ
湊かなえの緊迫感をもって始まり
町田その子の「宙ごはん」にも似ていて
梨木果歩の「家守綺譚」の香りもする
欲張りで いいとこどりの
ずるい一冊だ
売れる本の条件をよ~く研究されたうえで
書き上げられたかのように感じた
もちろん時々とても新鮮な表現に出会える
だからそれはそれでかまわない
著者のファンになるかというと
それはどうかなあといったところだ
とか言いながら しっかり影響を受けており
散歩中は
鼻で花のありかを探すようになった
おかげさまで
今朝は咲き初めのバラの香りに気が付いた
何か面白いものを読みたい人と
植物好きにはお薦めしたい
新潮文庫630円+税
