マケインの敗因
オバマの圧勝に終わった大統領選。
現下の経済危機を乗り越えるには、
本来は共和党の強者優遇策の方が有効と
考える向きも多い中の、マケイン候補の惨敗であった。
敗因は簡単である。
1)恐慌一歩手前の選挙では必ず与党が負ける。
今の政権で引き起こしたクライシス。
即「Change=変革」が必要となる。
オバマ氏がたまたま提唱していた「Change」が
時流になってしまった。
2)またマケイン氏が軍人であることからくる経済音痴振りが
露呈してしまった。リーマンショックのさなかに
「米国経済は安泰である」と発言し、呆れられた。
(日本では同じ時期に与謝野大臣が「蜂に指された程度」と発言)
3)クライシス時には「若きヒーロー」が必要であった。
4)こうした危機の時には
マケインの主張する大企業や富者優遇税制のほうが
本来は有効な施策であった。
なぜなら強者が弱者に雇用をもたらすからである。
しかし、それを正直に選挙中に言ってしまっては、
圧倒的多数を占める一般投票権者は逃げてしまう。
5)オバマにはある数多くのブレーンが
一匹狼マケインには少なかった。
重要なことはマケインがリーマンを公的資金を
使って救済することに反対したとされる。
国民の血税を共和党政権のブッシュ大統領が決断しては、
選挙は勝てないと判断したからだ。
だが、皮肉なことにリーマンを救済しなかったことで、リーマンショックが起き、
金融危機を招き、それが原因で「Change」が必要となり、
マケイン自らの首を絞めた結果となってしまった。
一言で言えばマケインは「センスがなかった」のである。