猫にもまき爪があるなんて知りませんでした。
先のチャロの話です。
ある時、猫の動作が、微妙に不自然なのに気がつきました。
歩くと普通のようなのに、リズムが違うというのか、止まり方が違うというのか、ふとした動作が、何かおかしいのです。
けがをしてきたのかな、と思って、抱いて調べてみても、傷は見当たりません。何回も抱いたり、歩かせたりして、とうとう、発見しました。
前左足の爪が1本、肉球に食い込んでいたのです。
そういえば、この頃爪を切っていなかったな、と思って、すぐ切ってやろうとしましたが、うまくいきません。肉球がじゃまになって、
『もし、肉もいっしょにパチンとやってしまったら、痛いだろうな。』
と思うと、とても手を出せません。
次の日、病院に連れていったら、
先生は、爪をひっぱったのか、肉球を押したのか、難なく爪を切ってしまいました。
ついでに、分厚くなっていた爪をはがして、細い新しい爪を出してくれました。
筍の皮がむけたように、少し曲がったきれいな爪がよみがえりかした。
高齢猫になると、爪も老化して曲がってくる、ということでした。
カルテに“爪切り”とあって、爪切りも満足にできなかったかと、恥かしくなった帰り道でした。
チャロは、いつもの通り、うなって、あばれて、元気でした。
