私には6歳上の発達障害を持つ兄がいます。

学習障害あり、人間関係が辛い、空気読めない、言葉の意図が組めない、集中力なし、記憶力なし、潔癖症、こだわりあり、被害妄想あり、てんかんあり、相手の感情が分からない…。

とにかくいろんな困難が混ざり合ったような状態です。

幼いころは、体が大きくて力が強く、どこで感情の起伏スイッチが入るか分からないこともあり、ただただ兄が怖かったです。

私の気持ちは、兄にはわかってもらえないんだ、と思っていたことを覚えています。

兄は歳を重ねて、今でこそ穏やかになったと感じますが、学生のころはトゲトゲしく、私にとって本当に厄介者でした。

そんな兄に必然と両親の意識は向き、私は手のかからないいい子になることで、両親の目を自分に向けようとする道を選びました。

しかし、自分を出さずに我慢し続け、いい子でいる生き方も辛くなり、一時期は、兄さえいなければ全てが丸くおさまるのだと思い、本当にいなくなってしまえばいい、と死さえ望んだこともありました。

こんなに私の家がおかしくてしんどいのは、兄に発達障害があるからだ!

健常者であればどんなに良かっただろう…。

健常者ばかりの家に生まれたかった!!

いつまでたっても両親の目が私に向かないことを感じ、日々の報われない私の感情は、悲しみとなり、段々と強い怒りへと変わって行きました。

特にしんどかったのは、私が思春期の時に始まった被害妄想です。

2日に一度のペースで「○○が▲▲をよこせとやってきた」とか、そんなことを本気で言うのです。

「誰も来てないよ」と家族が丁寧に説明しても駄目で、なんとも言えない異様な目つきで話す兄のことが、心底嫌でした…。

その後、病院を変え、薬を変えてもらったことで落ち着くのですが、当時の「この家はどうなってしまうのだろう」という強い不安感を、昨日のことのように思い出します。

その②に続く…。