円空仏の微笑み | 【うずめカフェ】ikukoのブログ。身口意そろえて味わう人生を。

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江戸の初期、
山にこもり修行してのち
全国を歩いて仏像を彫った
円空というお坊さんがいた。

代表作とされる両面宿儺像
はじめ、生涯で12万体余りの
仏像を掘ったそうだ。

円空仏の口元は、仁王様や
怪奇な姿やお不動様であっても
微笑みをたたえている。
ニヤリとしたその笑みに、
不思議な安堵を覚える。

そして鋭く荒く彫られた線には
誰もがどんな時でも
祈り続けられるようにという、
慈悲への迷いのなさが観える。

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優しい微笑みだけではない、
この迷いのなさが、
人々の祈りを断ち切らない救い
となるのだろう。

人を人として生きることは
続いていくという事だ。
目前にどんな辛辣さが横切ろうと
続いていく。
その日々を、自らの明りで
歩いていけるように祈るのだから。

悩み苦しむ人には菩薩像を、
病に苦しむ人には薬師像を、
災害に苦しむ人には不動明王像を
干ばつに苦しむ人には竜王像を
彫ったという。

見捨てられた木っ端にも
加持祈祷して作仏した木っ端仏。
とことん単純化された形には
作る時間をなるべくかけない
という、作仏の間、寝食場を
提供してくれた貧しい庶民への
心遣いが滲んでいる。

病気の子どもの枕元に置いて
あったとしたら、どれだけ
心が安らいだだろう。

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時空を超えていまもなお、
円空仏の微笑みは、
丸腰の自分へのエールでもあり
苦しい時の救いでもあり
不思議な友のようでもあり、

迷いすら愛する生き様への
憧れでもある。

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