浄土宗・我が家流お盆②
〜お精霊さんへのお供え〜


向いのお寺も町内のもう1軒のお寺も浄土宗なので、8月に入ると連日お盆のお迎えの回向の鉦の音と墓参りの車の出入りが続いて騒々しかったが、お盆に入ると家でお精霊さんをお祀りするため墓参りはなく、お坊さんは檀家回りでお留守で急に静かになった。

お盆になると、お餅屋さんの店先には餅や団子類の御供えを日分けで貼り出されているが、そのほかのお精進は母の見真似に私の独断。先祖は大阪府で母は名古屋の浄土真宗の家に生まれ、本家や京都の地元の方に教わって御供えを作っていたので、私の御供も決して京都の浄土宗を代表するものではなく、あくまでも「我が家流」の記録であることをお断りさせていただく。

<8月15日の御供え>
 ◆朝 ・・・白蒸し・奈良漬・はじかみ(生姜で代用)
      落ち子の煮物(里芋で代用)
 ◆昼 ・・・素麺
 ◆おやつ・・西瓜
 ◆夜 ・・・ばら寿司 ・精進汁


◆朝


◆昼


◆三時・おやつ


◆夜


<今年のバラ寿司>
祖母は8月15日には、バラ寿司を御供えしていた。バラ寿司を作れば、高野豆腐とか干瓢、椎茸など、精進の煮物が入っていて御馳走になると言っていた。この日は嫁いだ娘達が里帰りする日で、お素麺も西瓜もそのためだったのかも知れない。

数年前までは御飯を炊いてバラ寿司を作っていたが、量が多くて食べ切れない。精進のバラ寿司は市販されていないので、一昨年から巻寿司を買って分解し、文字通りの手抜きバラバラ寿司を作っている。厚焼玉子を除いた具材の高野豆腐とかんぴょうを細かく切って、ほぐした酢めしに混ぜる。

今年は更に胡瓜の酢もみ、白胡麻を加え、湯葉、芽生姜に生麩の青紅葉を飾った。
この1皿が巻寿司1本分。これを5枚の小皿に分けてお供えしても半分残った。