蓮の花に水滴 (久しぶりに)
こんばんは
私のブログにお越し頂き、ありがとうございます。
五感六感センスアップコーディネーター&万葉集セラピストの
いくちゃん こと 幾島健司です。
万葉集には日本人の優れた感性の原点があります。
万葉集を使って五感・六感をセンスアップして、安心で楽しく生きるヒントをゲットしましょう。
本日は太陰太陽暦で5月23日です。
ハイ、いつも通りのふつ~の日でございます(笑)
さて、今日は月曜日。今週の万葉集をご紹介しますね。
ひさかたの 雨も降らぬか 蓮葉に
(ひさかたの あめもふらぬか はちすばに)
渟れる水の 玉に似たる見む
(たまれるみずの たまににたるみむ)
** 巻16 3837 右兵衛 **
(現代語訳 : ひさかたの雨も降ってくれないかなあ 蓮の葉に溜まった水の 玉に似ているのを見てみたいなあ)
そろそろ、蓮の花が咲くころになって来ました
ちょっと昔の事。蓮の花は朝方にしか開かないという事を知らずに、午後になってから上野公園まで何度も無駄足(笑)を運んだ私を思い出しました
そんなプリミティブなドジ(笑)を思い出しながらも、コロナ騒動の今年もシーズンです
この歌の詠み手の「右兵衛」さんですが、個人の名前ではなく、「右兵衛府」という役所に勤めている人という一般的な意味です
現代だと、○○省にお勤めの方というイメージですね
もう一つ。歌中の「ひさかたの」は一般的には「雨」、「光」、「雲」などに掛かる枕詞ですね。
ですが、この歌の訳者さんは、「雨」に対する形容詞的な意味合いで、この言葉を訳文に残しています。
ですので、「ひさかたの」という言葉の意味は詠み手のイメージにまかせられるのですね
私は、「ひさかたの」を「久しぶりの」というイメージで捉えてみました。
もちろん、国語学的には根拠がありません
ですが、「ひさかたの」は漢字にすると「久方の」となり、漢字が一致しているし(笑)、現代でも「お久です~」って使うこともありますからね。
それに何より、なぜ雨が降ってきてほしいのか、その理由がはっきりしてきますよね
万葉集にはわりにみられるのですが、雨滴(水滴)が玉に見えるという表現があります。
材料費(笑)のいらない雨滴(水滴)が、葉の上に乗って丸くなり、それが高価な玉に見えてくる。
身近にある自然から、ちょっとした幸せを感じ取れる感性が私達日本人にはある。
そんな例の一つかと、今更ですが感じました。
そして、透き通った水滴が、見る位置を変えるといろんな色にみえてきたりする。
放っておくと、蒸発して玉が小さくなって行ったり、突然に葉から滑り落ちて急に見えなくなってしまう。
ちょっと大げさですが、平家物語で有名になった「諸行無常」の考え方も見え隠れしているような氣もします
さて、ご存知の方も多いと思いますが、蓮の花には仏様が降りてくるという伝説があります。
実際に、蓮の上(蓮華座というらしいです)に鎮座しておられる仏様は、日本中にたくさんいらっしゃいます。
こちらは、京都の東寺にいらっしゃる「金剛業菩薩」さまですね。
東寺は京都駅から近いのですが、私は1回行ったきりで、こちらの菩薩様の記憶がありません。
次回、関西に行った時には新幹線を1時間遅らせて、寄ってみようかとフト思いました
あ、長くなってきたので 次の記事 に続きます。
ご紹介したこの歌を声に出して読んでみませんか
忘れていた素敵な何かを思い出すかもしれません!
ではでは、また~
今日も読んでいただいてありがとうございました