ステージ衣装
大事なライブがあるので、バンドのメンバーが「ステージ衣装を決めよう」と言い出した。
困っている。
私、子供の頃から、小学時代はTシャツと半ズボン、中学高校では学生服とジャージしか持っていなかったファッションセンスが限りなくゼロに近い男子なのである。
今の家内が学生時代に部屋に遊びに来たとき、私の部屋に、全く同じ色のチノパンが5本かかっていたのをみて笑った。「いつも同じ格好してるから、貧乏でズボンは1本しかないんだと思ってた」と言われた。
違うのである。ファッションセンスがないので、いいと思ったら、その格好しかしないのだ。
新聞記者としては、これで得をした。いつも同じ格好をしているので、取材対象が、私を識別するのが簡単だったからだ。
ライブなんていうのは、昔から普段着でやってきたし。せいぜい、いつも着ているシャツの襟を立てて長渕剛風にするのが精いっぱいのお洒落なのである。
たまちゃんとWan師匠は、「白と黒だけにして、シックにまとめよう」と提案している。困った。私は黒いズボンはお悔やみ用のしかない。それじゃああんまり縁起がよくない。息子の学生服の下が黒だと思い、はいてみようと試みたが、おなかのホックがしまらなかった。
そういえば、大学生の時に、良い衣装がないので、クリスマスの電飾をつけてドラムを叩いたことがあった。あれなら、派手だし、盛り上がるかもしれない。家に電飾があるので、バンドのメンバーの皆様におうかがいを立ててみようと思う。