英会話にかける予算の振り分け
英会話にかける予算の振り分けについて、私の考えを書きます。
私のお金のかけかたは、子供と我々、親では違います。
子供は、小さいうちに集中的にお金をかけました。
小学校2年までに様々な教材を買い与えて、基本的なことを教えて、それからネイティブの家庭教師を雇って。その後運良く米国駐在になりましたから、最高の環境に置くことができました。
子供への資金投入は「短期集中」でした。
一方、大人の私たちへの資金投入は「長期戦」。細く長く勉強しました。(この大人の部分については、後述します)
なぜ、子供への教育が短期集中だったかというと、自分の経験で、「英語はあるレベルを超えると、楽しくなって、放って置いても勉強するようになる」ということを知っていたからでした。
実際、子供たちは、あるレベルに達したら、勝手に英語の本を読むようになり、米国人の友達と話すようになり、英語のテレビ番組を見るようになりました。
大気圏を越えたら、あとは勝手に進んでいくロケットのようなものなのです。今は、それほどお金をかけていませんが、子供たちはどんどん上達しています。
ただし、その大気圏を越えるのは、かなりの苦痛です。この苦痛な時間を短くするために、この期間にお金をかけて、優しい先生を雇い、楽しみながら大気圏を越えられるようにしたのです。お金はそれなりにかかりましたが、これで将来、上智大や津田塾大など英語系大学の合格手形が得られるなら、むしろ安いのではないかと思います。
さて、我々大人への資金投入ですが。我々、大人は、もう子供のように外国語を吸収できません。大気圏を越えようとしても苦痛で苦痛で、ストレスに耐えられずに結局挫折するのが関の山。
だとしたら、どうすればいいでしょう。少なくとも、お金だけは尽きないようにするしかありませんね。あとは挫折しないようにするしかない。
私は、「会話機会を得るための投資」と、「机上の学習」への投資は別物と考えました。
「机上の学習」は、リスニングやリーディング、ライティングなどです。その勉強は、すべてアルク社の「ヒアリングマラソンシリーズ」を使いました。費用が安い上に、英会話教材の老舗ですから、内容が練られています。この教材を使っていれば、その分野への投資は十分でした。アルクは、この分野の学習者の王道。硬派の会社なのです。
一方、お金がかかるのは、「会話機会を得るための投資」。これは、正直言って、会話機会さえ得られれば、質は問いませんでした。
私が選んだのはNOVAです。NOVAは一般に「教師の質が低い」と言われますが、確かにその傾向はあります。それでも、レッスン料が安いし、ボイスルームは、1チケットで一日中いられます。
さらに、教師の質が低いとは言っても、中には素晴らしい先生がいます。そういう先生とは仲良しになって、連絡を取り合い、やめた後に個人的にレッスンを頼めばいいわけですから。
私は、いい先生には、必ずメールアドレスを教えて、連絡を取り合うようにしてきました。
質の低い先生には、「文法とか教えなくていいから、なるべく会話しよう。文法は別のところで勉強するから」と提案しました。下手な教え方をされても文法など混乱するばかりだからです。それより、頭の中に英語の回路を作るのが大事だったので、そのためには、間違っていようがいまいが、とにかく会話をするのが一番だったのです。
「机上の勉強の教材」は量より質。「英会話機会」は質より量。これを逆にすると、お金がいくらあっても足りません。
私の英語力は、まだまだ「大気圏を過ぎて上達している」というレベルではありませんが、NOVAの3を過ぎて以降、少なくてもお金はかからなくなりました。
米国駐在になって周囲がネイティブだらけになったし、ESLは無料です。