英会話学習、長持ちの秘訣
「英語が話せるようになってやる!」と思い立ったのが29歳の時ですから、それから早、10年。
細々とではありながらこれだけ続いてきたのには、私なりの理由がありました。
私が自分に課したルールは「やれるときはやる。やれない時は無理してやらない」というシンプルなものでした。
うちの家内の失敗例があったのです。家内は、何事もしっかりと計画を立ててやるタイプで、自分の生活をその計画に合わせてまで勉強するような人です。
学生時代まではそれでもよかったのですが、家庭、子供をもつとそうはいきません。
主婦なのに家事より英会話を優先していたら旦那から怒られます。子供に何かイレギュラーな出来事が起きたとき「英会話があるから」とそれを処理しない母親はいないと思います。
こうして、責任のある人は、自分の思い通りに計画など処理できるはずがないのです。
暇な時間が多いのは確かですが、何か事が起これば、すべてに先んじて取材に出向かなければなりません。1時間9千円の英会話のマンツーマン指導を受けていても、仕事が入れば、それを捨てなくてはならないのです。
家内は、「計画が思ったように消化できない」というストレスに悩み、1度、2度とスケジュールが崩れるたびにやる気を失っていきました。
まじめで、これまでの人生が順調だった人ほど、スケジュールをしっかり立ててやってきたのでしょう。そういう人だからこそ、スケジュールが崩れるのは耐え難いストレスなのだと思います。
それで英会話に挫折していたのです。
私は家内と話し合ってルール変更を提案しました。「できるときはやる。できない時は無理してやらない」
以後、家内も英会話が続くようになりました。
ここで、一つ見逃してはいけないのは「出来るときはやる」という部分です。生活の中で、「あれ? この時間って、英語の勉強に使えるじゃん」と思う瞬間があるでしょう。その時は躊躇なくやるということです。
私は、NOVAのボイスルームに通っていた時代、暇なら3時間、4時間、居座ったこともありますが、忙しい時は1チケット、40分で帰ったこともあります。
ボイスチケットのルールはチケット一枚(2000円ぐらい)で何時間でもネイティブとだべっていられる、というものです。普通の人は。一枚払ったら、なるべく元を取ろうとします。でも、私の場合、そうしていたら、まとまった時間がある時しかボイスに行けません。それでは、自分の英語力のためになりませんから、「1時間でも空いた時間ができたら行く」という風にしたのです。
このルールで英会話の勉強を始めれば、「計画型」の人より、勉強時間が多く確保できるはずです。
電車に乗っている時にできる勉強。散歩しながらでもできる勉強。運転しながらでもできる勉強。食卓の上でできる勉強。子供の面倒を見ながらできる勉強。そういうものをつなぎ合わせれば、子育ての間でも、かなり成果が上がりますよ。