友達100人できるかな? できないよねえ。 | いわき市台風被害掲示板★南相馬、浪江町、双葉町、錦、勿来等

友達100人できるかな? できないよねえ。

 子供の歌の中で、どうしても好きになれない歌があります

 私が小さい頃からNHKのみんなの歌でよくやっていた「1年生になったら、ともだち100人できるかな」っていう歌。

 友達って、100人もいます? 知り合いはいる。子供の頃だって、学年で200人ぐらいいたし、ご近所にも知り合いいた。


 でも、その中で、「友達」なんて呼べるのは、せいぜい2,3人。あとは、単なる知り合いでしたよ。

 10年以上前かな。結婚して、家事に専念していた妻が、「あなたはいいわね。友達が多くて。私なんか、今でも連絡とってる子供時代の友達なんて、2,3人しかいない」って寂しそうなんです。

 私は「確かに高校時代に野球やってたせいで、チームメイトからいまだにいろんなお誘いの電話がかかってくるけど、でもなあ、俺だって、一対一でつきあえる友達なんて、子供のころから数えて数人しかいないよ」と答えました。あとは、形式的なお付き合いがほとんど。

 僕の大学時代のクラスメートで、友人の数を自慢する奴、いました。でも、そいつ、本当はみんなからほんのちょっと嫌われててね。なんか、表面的なんですよ。

 ある時、私の下宿に「遊びにこい」って誘ったら、もう一人別の知り合いを連れてきた。そういうのって、「一対一になりたくない」ということかな、と思いました。別の友人がそのクラスメートを誘った時も「あいつ、必ず誰か連れてくるんだよなあ」って言ってた。一対一で話すことと、3人以上で話す内容って、違ってきますよね。でも、そのクラスメートは、絶対に一対一では付き合おうとしなかった。

 多分、一対一になるのが恐いんだろうと思う。そういう人を、僕は、友達だとは思いませんでした。

 友達の数を自慢するような風潮って、今の日本、強くありませんか?

 友達なんて、数じゃないよね。どれだけ、深く理解しあえるか。それだけですよね。深く理解してくれる人が一人でもいてくれれば、その人は幸せ。私なんか、どんなにつらくても、非難されても、奥さんが分かっててくれるだけで、とりあえずは幸せだもんなあ。

 日本人の意味のない「集団行動肯定志向」をすすめたのは、この歌かも。この歌をマントラのように聞かされた我々の世代って、なんか、「友達つくらないといけない」みたいな強迫観念があるかも。

 でも、友達なんて、作ろうとするとできませんよねえ。自然とできるモンですよねえ。気があった人と。

 だから私は子供にも、言っています。「この歌は嘘だよ。パパなんて、本当の友達は幼稚園の時代から数えても、3人ぐらいだよ。あとは知り合い、クラスメイト。だから、友達をあせって作らなくていいんだよ」とね。

 一人でいたっていいと思うのです。一人でいることができない人に、本当の友達なんてできないと思うなあ。僕は、親友3人とかみさんで、十分。それ以上いても、深いつきあいなんてできないもんなあ。忙しくて。


 「友達100人」なんて、目標を勝手に設定されるより「一人一人を大切にしてつきあおう」っていうメッセージの方が今の日本には必要だと思うなあ。