外国人の海に放り込む前に教えたこと | いわき市台風被害掲示板★南相馬、浪江町、双葉町、錦、勿来等

外国人の海に放り込む前に教えたこと

 我が家の双子は8歳の時、ロサンゼルスに転校しました。突然、米国人ばっかりの小学校のクラスに放り込まれたわけで、小学校に行く前日の2人の表情といったら、緊張と不安でいっぱい。その時に、わたしがしたあるアドバイスで、状況はアッと言う間に好転しました。


 その時に教えたのは、相手が何を言っているのか全く分からない時の対処方法。
 「相手の目をじっとみて、首を大きく傾げなさい」というものでした。

 「外国人が何か言ってきたら、一生懸命顔をみて聞くこと。それでわからなかったら首を傾げること。日本人がアメリカ人の言葉をわからないのは当然なんだから。何も恥ずかしがることはない。相手を無視してるんじゃなくて、一生懸命聞いてもわからないんだよ! というのを相手に伝えなさい」

 ということを言いました。

 子供たちは「それでいいの?」と最初驚いたようですが「みんな最初はそうなんだから。あたりまえじゃないの」というと納得した様子。「なあんだ」という感じでした。

 
 子供って、理屈で説明してわかると、つらいことでも結構耐えられるみたいですね。なんだかわからないけど、辛い状況に追い込まれているより、「今のお前の英語は、このぐらいだから、あとこのぐらいやると、○○ちゃんぐらいになるよ。○○ちゃんは、2か月目から学校が楽しくなって、今、半年だけど、もうアメリカ人と遊んでるよね」と、具体的に示されたほうが、納得します。

 大人だって同じですよね。訳の分からない状況で、その苦しみがいつ終わるかわからなかったら、耐えられない。

 しっかり、今の状況を客観的に見る必要があることって、多いですよね。

 子供たちは「○○ちゃんが、2か月なら、僕は1か月半でそこまでいけるようにしたい」なんて目標を立て、そのために「じゃあ、毎日、このぐらいづつ勉強しよう」と親が提案したら、ちゃんとやっていました。

 英語というのは、話せないとつまらないことばかりですが、楽しくなるレベルというのがあって、それを越えると楽しいことばかりです。

 ちょうど、ロケットが、地上を離れるごとに引力が弱くなって加速し、大気圏を突き破った瞬間から、慣性だけで進むみたいな。

 子供たちは、すでに大気圏を通過してしまったようです。親の立場ながら、彼らがうらやましいと思う時があります。