ついに最後の最後の1ヶ月
ついに3月に入りました。長かった1年間の育児休業生活も31日を切りました。今日も、車の塗装を直したり、保険の見直し手続きをしたり、育児以外にも充実した1日でした。最近は、職場復帰に向けた準備に追われはじめていて、「先のことを考えずに、赤ちゃんと時間を過ごす」ということが難しくなってきました。1年間の育児休業を取ったからこそ見える景色があったんだなと感じます。そして、その贅沢な景色を、一生の中で一度でも味わえたことに感謝し、職場に復帰しても忘れたくないです。育休を取得して家での時間が中心となることで、「四季を感じて、日々の生活を充実させよう」「家族のQOLを上げよう」「必要なものは買わずに作ろう」と考えるようになり、仕事が中心の生活をしていた頃とは、別の世界が広がりました。また、仕事を理由に後回しにしていたことにも手をつけることができました。固定費の見直しで家計はだいぶ改善されましたし、部屋やPCデータの大掃除ができたおかげで、今後の家事や仕事が効率よく進められそうです。特に、仕事を引退したらやりたいと思っていたことがたくさんあると思っていたのですが、実際にやってみると半年くらいでやり尽くしてしまうことがわかりました。夫婦で老後のシュミレーションができたことは、定年までの働き方を見直す良いきっかけとなりました。そして何よりも、実際に奥さんや赤ちゃんと向き合う生活を送ることで、育児における女性の大変さがわかるとともに、何が育児の息苦しさを生み出しているかも、感覚的に理解することができました。気になったことは指摘し合えるので、夫婦揃って長期間の育児休業を取得したことは、今後の共働き生活の効率化や子どもの教育方針の一致に大きく貢献したように思います。そういえば今年は、首相が「育休中のリスキリング」と発言して物議を醸し出していました。リスキリングという言葉を広い意味で取るならば、私個人にとっては、育休中は育児以外の学びも得るチャンスでありました。オンラインの教員研修動画やカルチャースクール、平日に子供を連れて行った農業体験や工場見学、国会見学や最高裁判所の傍聴は、今後の良い授業作りに必ず役立つと思われます。どれも、土日も休みのない教員生活では得ることができない経験でした。今年度に入って、ようやく政府が「異次元の少子化対策」と言い出しています。人口減少を食い止める重要性と、男性の育児参画がその解決に関係していることが世間に認知されるようになってきました。「やっとか!」という思いとともに、「政府に頼って制度を整えても、国民の意識が変わらなければ解決しない」という思いもあります。例えば、現時点で日本や韓国の男性育児休業の制度はかなり恵まれています。それでも取得が進まないのは単純な話で、男が「とるぞ」と思わないからです。逆風があるのは承知の上で、「奥さんと日本の未来のために」という小さな信念を持ち行動できる男性が、少しずつ増えてくれたらいいなと思います。このブログを読んでくださった方、これから出会う生徒たちと共に、日本を変えることができたら嬉しいです。最後に、私が長期育休を取得した甲斐があったのかはわかりませんが、奥さんは産後の回復も良く、毎日育児を笑顔で楽しんでいます。のんびり屋のたまちゃんも元気です。おかげさまで、もうすぐ1歳です。ママも心に余裕があるので、長女ちゃんにもさみしい思いをさせずに済んでいるようです。家族の笑顔を見れたことが、育休とって一番良かったことでした。こういう幸せな時間を、多くの男性にも味わってほしいなと思います。明日からは新年度に向けて色々と忙しくなりそうなので、この備忘録みたいな拙い育児ブログも、少しお休みしようかと思います。今まで、ありがとうございました。たまちゃん、もうすぐ一歳です。