考える子ども417号 上田薫特集
コロナ(?)の回復が十分でなく、読書せざるを得ない時間が続く。体力が戻ってきたので、少しずつ量が読めるようになってきた。たまたま上田薫特集だったので、その人となりが知りたくて興味深く読んだ。巻末になんと道徳教育について言及した論文が掲載されていた。昭和33年の道徳特設の年の発表である。人となりや学説、考え方などの全体像が見えて来るうちに、上田薫とは難解であるとともに難解に見せようと形を定型しないことを理想としていたのだと理解した。つまり、今日の社会科の混沌は 、上田薫だからこその混沌が尾を引いているのであり、それが初志社会科の空気感なのだろう。現代の社会科教師たちはその幻灯の影を追いかけて授業を受けて授業をしている。だから、影だけ追って社会科を理解しようとしても正体がつかめなかったのだ。上田薫が正体をつかませようとしなかったこと、哲学や文学の領域に近く、道徳教育に関心を持っていたということ。とくに最後の発見は、社会科から道徳科に仕事を発展していった私自身のキャリアが必然であったように感じられ、たいへん腑に落ちた読書だった。明日は咳が止まりますように