私は、20歳から塾講師をし、もう30年以上になります。
2~3000人以上の子どもたちを見てきました。
その経験からいうと、子どもの可能性はとても大きく開かれているということです。だから、私は、入塾時の成績など、気にしません。
入塾時に基礎学力がない。
入塾時に不登校で学習が遅れている。
入塾時に考える力が不足している。
入塾時に勉強の仕方が分かっていない。

などなど

私にとっては、まったく問題ではありません。通塾してもらううちに、そうした部分が解消すればいいからです。
1~2時間、授業を受ける姿勢やペンを動かしている姿を見せていただくと、どういう子どもかというのは、だいたい分かりますが、そこから、その子がどういう成長と遂げるのか、それが大事だと思っております。
なぜなら、学習をしていくうちに大きく成長するからです。
ただ、ネックになるのは、「自分はできない」と思いこんでいる生徒はなかなか可能性が開きません。自分でその可能性を閉じてしまっているからです。
しかし、そうした生徒も、授業でのやり取り、休憩時間でのやり取り、面談などで、自分の可能性について、少しづつでも「できない」という意識をとりはらっていきます
以前に働いていたときも、独立して今の塾で教えているときも、子どもたちから「なんか、頭が良くなった気がする」とよく言われます。
それは、どんな子どもであっても、かならず伸びると確信して教えているため、じっさいに「頭が良く」なるのです。逆にいうと、「この子は○○だ」と決めつけてしまえば、たぶんそれ以上成長することはないでしょう。
子どもたちには、その成長の速さはそれぞれであっても、かならず成長してもらいたいと思っています。

 

 

 

はなまるゼミナール
生駒市俵口町722-2
TEL 0743-85-7123
http://www.hanamarus.com



SNSで、友人が本を紹介しておりました。
『先生、どうか 皆の前ではほめないで下さい』(東洋経済新報社)です。東大で客員教授もされているモチベーションを主に研究されている金間大介先生の本です。
私は、もうかれこれ30年以上、塾講師をやっており、大手塾で2教室の教室長をやっていたり、別の大手塾から莫大な報酬で引き抜きを受けたりと、いろんな経験をしてきましたが、ここ5~6年、生徒の感じがガラッと変わったなと思っておりました。
何がどうなっているんだろうかと思っていた中で、この本を手に取りました。
一言で言うと、まさにここ数年の違和感がほとんど言葉になっているのが、率直な感想です。

私は、勉強だけできれば良いとは思っておりません。良い大学に入っても悪いことをする人間はいます。
そうではなくて、子どもたちには、自分のために、社会のために、自分を磨き上げる手段として勉強をしてもらいたいと思っておりますし、そのためには、「言われたことをただする」子どもではなく、「自分で考え行動する」子どもたちであって欲しいと思っています。

この本で、私のモヤモヤが解説されている箇所はほぼすべてになるわけですが、ひとつ紹介したいと思います。
筆者は、「上司から、質問をされたとき、『いい子症候群』の若者がどういう行動をするか」と言います。
このブログを読んでいる方はどう思われるでしょうか。
統計的に、最も多いリアクションは
「固まる」
だといいます。そして、私も、なるほどなと、自分の経験をふまえて感じます。
一生懸命考えているフリをして「固まる」ことによって、相手から何らかの動きがある、答えを言ってもらえたり、質問を取り下げてくれたりするわけです。
そして、質問された若者にとっては、「一件落着」するわけです。
さらに、筆者は言います。
小学校、中学校、高校、大学と、こうした行動を取ることで「解決」してきた経験の結果だと言います。相手がしびれを切らすまで、「固まる」のが「いい子症候群」の若者の正解なわけです。

さて、これをお読みの方が、それなりに社会人経験が長い方だと、「え、そんなこと、解決になっていないんじゃないか」と思われる方も多いと思います。
上司から何らかの質問を受け、その場で「固まり」、上司が助け船を出したり、取り消したりするまで、アクションを起こさないのは、本人に取ってみれば、「最善」かもしれませんが、上司からすると、「こいつは、何もできないやつなんだな」という評価を受ける恐れが多々あります。
重要な仕事に関しての質問であれば、なおさら「何かしら参考になる意見が出るかと思ったが、期待外れか」となります。

勉強でも仕事でも、その場をしのぐことが大事なのではありません。
自分のために、自分の成長のために、自分ごととして考え、行動することが大事なのではないかと、つくづく思います。
「インフルエンザで、学級閉鎖! ラッキー」なんて、喜ぶ生徒がいますし、気持ちは分かりますが、私は
「休みがうれしいのは分かるけれど、勉強が遅れた分、どこかで取り替えされるんやで。そうすると、余計にしんどくなるよ」
と伝えることがあります。
自分の勉強だと考えると、喜んでばかりはいられません。
上司から、何らかの質問をされたと言うことは、上司にとって何らかの理由があるわけです。「評価」のためかもしれません、「期待」しているからかも知れません。あるいは「若い人の考えから学びたい」のかもしれません。
しかし、何も言わないことにより、上司から自分のことを理解してもらう大事なチャンスを失ってしまうのです。成長の機会を失ってしまいます。

失敗を怖れず、自分の成長のため、自分磨きを楽しんでもらいたいといつも思っております。

 

 

はなまるゼミナール
生駒市俵口町722-2
TEL 0743-85-7123
http://www.hanamarus.com

「お母さんは、宿題したかと言うけれど、じゃあこの問題、解けるの?」
ときおり、こういう言葉を耳にすることがあります。
親が勉強をできるかどうかなんて言うのは、本当はまったく関係のないことです。なぜなら、勉強は、自分の成長のためにするものであるからです。そして、言い訳にしかすぎませんよね。逆に言うと、子どもたちがゲームやアイドルに夢中なのは、自分が好き、あるいはやりたいからであって、母親や父親にはまったく関係ありません。
また、勉強が「他人ごと」になっていると分かることが
「学校で習っていない」
「塾で教えてもらっていない」
「誰も教えてくれてない」

などの言葉です。
学習が自分のためにするものであると、分かっている、あるいは分かった子どもたちはけっしてこうした言葉を口にはしません。
習っていようがいまいが、教えてもらっていようがいまいが、自分が「知らない」ということが問題なので、自分で調べるなり、質問するなりして、解決しようと努力します。そして、うちに通っている間にそうなってもらいたいと思っています。
そして、勉強を「自分ごと」とした子どもは、成績が伸びます。
誰かから、「サッカーをやりなさい」と無理矢理やらされても、上手くはなりませんが、みずから進んでやると練習も苦にならないのと同じですね。
はなまるゼミナールでは、「勉強は自分ごとである」と、さまざまな機会を通して、子どもたちに伝えます
「宿題を忘れた」
 宿題は自分のためにするものだから、忘れてやらない、サボってやらなくて、勉強が遅れてしまって、嫌な思いをするのは、自分。
「勉強が嫌だ」
 勉強が嫌なのは分かるけれど、勉強していろんなことを知って、将来につなげて欲しい。
「授業が眠い」
 塾で眠い時には、顔を洗う、散歩するなどしてくれたら良いし、学校などだと、何か楽しいことを考えて、頭の中を切り替えるようにしたらどうだろう。
「先生が嫌いだ」
 先生が嫌いなのは分かる。でも、嫌いな先生だから、自分は志望校に行けなかったと後で言っても何の役にも立たない。先生のために、勉強するのではなくて、自分のために勉強するのであれば、先生がどうこうって言うのはあまり関係ないかもしれないね。
 ……
 勉強が「誰かのためにするもの」「誰かに言われてするもの」だと思いこんでいる生徒に、「自分ごと」にしてもらうのは、時間もかかり、忍耐もいることですが、いろんなきっかけで、何度もなんども伝えていきたいと思っています。

 

 

はなまるゼミナール
生駒市俵口町722-2
TEL 0743-85-7123
http://www.hanamarus.com