「フリムン徳さんの“パン句”」
俳句、短歌、川柳、いろいろあれど、
このフリムン徳さん、規格にはめて作れない。
俳句でもない、名文句でもない、短句でもない、変句でもない、“パン句”を作っている
車のパンク直るが、フリムン徳さんのパン句死ぬまで治らん。
フリムン徳さん、“謹賀新年”と素面で言った年がない
酒瓶を隠さなくなった嫁はんの気持ち、わからないでもない
すし屋の大将湯飲み茶碗で酒を飲む、真似てみた
酒瓶を空にした後は水を入れておく。
酒瓶の水を調味料に、料理作る嫁はんにすまぬと思い
私の飲む酒は金で買えないナサケ、
あんたの飲む酒は金で買えるオサケと自分を慰め。
歳と共に減る酒量に一升瓶も慣れてきた
酒量が減った情けなさに人生を振り返り、
空の酒瓶を振り向く
酒飲むな、酒飲むなと嫁はんのマゴコロ、
フトコロにコロガッテイル