「1と9の謎?」第12話 |
「戦後の食料援助は ?」
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国民が食べているか・・
心配してきた親なる存在? |
館 長】 「戦後、国民が食べるものがなく
飢えに苦しんでいる時、総理大臣や外務大臣が
マッカーサーに何度も何度も
食糧援助をお願いしても難しかったんじゃが、
昭和天皇はそれを聞き、
マッカーサーにこう言ったんじゃ。 |
『戦争で苦しんだ国民が飢えているのは、 |
どうしても耐えがたい。皇室にある財産を |
総てさしあげてもいいから、
飢えに苦しむ国民を救って欲しい』 |
とお願いするとマッカーサーは、
陛下の国民を思う気持ちに感動し、
すぐ食糧援助がはじまったそうじゃよ。
国民はまさか天皇が頼んだとは
誰も知らなかったそうじゃが・・・」 |
ひろし】 「ふ~ん、天皇ってなかなかいいとこあるじゃん!」 |
館 長】「昔から天皇は国民の生活を
第一に優先し考える伝統があるんじゃ、
それが仁徳天皇の『民のかまど』の和歌によくあらわれておる。 |
『高き屋に のぼりて見れば 煙立つ |
民のかまどは にぎわいにけり』 |
といって国民が食べるものがなくなり
苦しんでいて、高台からかまどから煙すら
上がらない国民の生活を嘆き、税金を向こう3年間は
取り立てないことにしたんじゃ。
そして天皇の住居も雨もりがして
修理しなくてはいけなかったが、
苦しむ国民を思われ、それをせず食料の生産を
あげることに尽くし3年後には努力のかいがあって
高台から見たらかまどから煙が立ち上っているのを
見られ喜んでいるという意味の歌なんじゃよ。
想像以上に天皇の生活は質素なもんなんじゃよ」 |
けんたろう】 「だから昔からず~と国民から愛されてきたし、
戦争に負けても憲法1条に象徴として
国民にとっても大切なものとして |
残されてきたんだね。」 |
館 長】 「みんなを一つにまとめるには
どうしても中心が必要なんじゃ。
学校にも先生、生徒とたくさんの人がいて
まとめる中心がいるじゃろう? 学校では誰かな?」 |
れいこ】 「校長先生!」 |
館 長】 「そうじゃ。校長先生がいなかったら、
学校をまとめられるかな?」 |
ひろし】「たぶん意見が対立しバラバラになるかもね」 |
館 長】「お父さんが、働く会社では誰かな?」 |
けんたろう】「社長さん?」 |
館 長】「そうじゃ、だから国にもみんなを
まとめる為、どうしても中心になる人が必要なんじゃ。
その人はそのかわり自分の幸せを置いて、
常に国民の幸せと世界の平和を祈りつづけるという
大事な役目があるんじゃよ」 |
けんたろう】「それが天皇の仕事なんだね」
次回~☆
「1と9の謎?」第13話
「マッカーサーへの手紙」 |