Audi A8 エンジン不調(ドツボその1) | 一休の整備記録簿

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日々の自動車メンテナンス記録

久々のドツボ!同業者様からのご依頼

アウディーA8 ABD-4HCTGF 2015年 E/G:CTG V8 4.0㍑直噴、

ダウンサイジング2ターボ 走行:27200km

 

今までもDRで整備を行い、油脂類は綺麗ではないがオイルもC3相当を使用していれば

さほど問題なさそうだし、27000Km”からも大した整備にはならないと高を括ってしまった。

 

 

走行中突然エンジンストール、始動性悪い(アクセル踏み込めば始動可)

アクセル踏んでないとストールする。

アイドリング保持させ温間時、ややマフラーから白煙、走行時さほど気にならない。

 

入庫時故障コード

P030000~ 不特定ミスファイヤー多数(画像のとおり)

P008B00  フューエルロープレッシャー高すぎる

 

一旦消去後、エンジンチェック点灯で同様のコードを拾う。

ミスファイヤー検出は常に違う気筒を拾うが5678の左バンクが多い。

 

 

データーモニターから

高圧、低圧ポンプ圧力は常に目標値と追従しているが、バンク2に若干のズレが生じている。

短期学習値はアイドリング保持で両バンク共に必ず-25%になる。

高圧ポンプ吐出量、左右バンクにバラつきある、右バンクが補正しているようだ。

(吐出量の数値は何で計量しているのか不明、すべての診断機で表示する。)

 

 

シリンダーHCも10000PPmから振り切れる、一旦オイル交換を行うも7000PPm以下にはならない。

通常のマフラーCO,HCも0.2%100PPm以上。

エンジンオイルレベルもOKだがアッパーラインで希釈されている可能性もある。

以上からリッチ制御で減量補正は確実だ、リッチ原因を探れば容易に判明できると思っていた。

 

 

データーと状況判断から高圧燃料ポンプの不具合に絞り込んで点検。

やはり、バンク2の高圧ポンプのスプリングが折損していた!

さらにこのシール部は錆汁、燃料リークの可能は否定できない。

 

 

左右バンクうち左バンクのみポンプ交換、ここで全て完結するはずだった・・・、

まったく症状に変化なし(涙)

振り出しに戻り、データーモニターから数値の再確認を行うが、

リッチ制御を補正しているのか?全ての数値がNG又は安定していない。

 


・・・つづく