能登半島地震の建物被害映像を見て
これから木造在来軸組工法の家を建てる方に
重要な助言
現行の建築基準法では
木造在来軸組工法で設計する場合
耐震、耐風の両方で横力(水平に押す力)を計算し
それに対して力が大きい方で設計をします
木造は軽いから台風で水平力が大きくなることが多いけど
細長い立面図の形になると地震の力が大きくなることが多い
2階建の耐震設計で法が言う1階の必要壁量は
応力度計算した場合と比べると70%くらいなのです
木造在来軸組工法での壁量とは
筋交(柱と梁に囲まれた四角の中にある対角線材)のことです
ですから少なくとも
30~40%増しで設計した方が良いことになります
筋交の量ですから追加しても大した金額にはなりません
建築基準法は最低基準を定めたものですから
余力をもって設計しましょう
2階建でもう一つ重要なこと
2階柱の直下率を100%にすること
私の設計は全てそうしています
2階には
屋根荷重を支える柱以外に
ドアを取り付けるための菅柱もありますが
その柱がなくても良いような小屋梁を架け
屋根荷重を支える2階の柱の下には
必ず1階の柱を設けることです
1階の広いLDKなどの柱がない部分に
2階の部屋の柱があるなどは厳に慎む必要があります
このことで平面プランを作ることに制限が発生しますが
そこを解決してより良い平面プランを創造するのが
建築家の役目です