原田直次郎が描いた『騎龍観音』

最初に、国立近代美術館で見た時は、どうしてこの、仏画が、美術館に展示してあるのかが、不思議に思った。油絵で描かれた、観音像という違和感で、通俗的というか、日本画であれば、シックリ受け止められるのだが・・・。洋画で観音様を、美術館という空間で、拝観しているという自分の姿の構図には、違和感があった。
元々、護国寺に収蔵されていた洋画とのことで、おそらく薄暗い本堂の中お香や灯明で煤けていたとのことで、この作品が結果、美術館に入るとは、作者の原田直次郎も、予想していなかった
だろう。

この画題は、「騎龍観音」という。 
観音菩薩が、龍に乗って人々を救いに来る姿を呼ぶそうです。
33種に応化(変化)するといわれる観音菩薩のうちの一種です。
雲中の龍の上に在す観音様は、雲をよび、雨を降らせるといわれる龍の力を、自在にコントロールし、人々に慈雨を降らせて豊かな大地の恵みをもたらすという。観音様と龍神のパワーを併せ持ち、功徳利益を与えるといわれています。堂々と勇ましく前進する龍と観音は、近代国家を目指す当時の日本を現わしているとも、言われています。

この絵画は、重要文化財に指定されているが、当時は全く理解されることがなかったということです。騎龍観音 という画題が、当時の人々になじみがなかったこと、油絵で描かれ、まるで西洋絵画のタッチでの観音様に、びっくりしたのだと思います。

 

想像の動物界、最強の「龍」に「観音様」がタッグになって、出現する。これ以上のパワーを持った、創造物は、他にないのではないか?新型コロナウイルスの災禍も、「騎龍観音」のパワーで吹き飛ばして、欲しいものです。


この作品は国立近代美術館に収蔵されているので、是非、見てほしい傑作です。

 

「騎龍観音」のパワーを手元に、置きたい方は、こちらからどうぞ!

 

 

 

 

騎龍観音 龍頭観音、 天龍夜叉の身を表し、雲の中にいる龍上に在る観音様, 彫刻 彫像

 

 

 

「騎龍観音 龍頭観音、 天龍夜叉の身を表し、雲の中にいる龍上に在る観音様 彫刻 彫像」