時を巻き戻している

2023年5月15日

予定通りに10時からICがあった。
わたしは仕事をとったため
行かなかったが
兄妹とおばさんが病院でICを受けた。

結果は妹がメールで知らせてくれた。

母は胸水が溜まっていて
それを減らすために
今は利尿剤を使っていること。
点滴も水の量を減らしていること。

このまま胸水が溜まると、患者は苦しいが
胸水を減らして楽にさせると命が縮む。
どうしますか?

と医師に聞かれたという。

わたしは
母さんを楽にしてあげたいと言った。

それでも
数日の命には変わらないし
もう抗がん剤まではいけない。
リハビリももう難しい。
先生に打つ手がないという風に言われた。
と、妹は言っていた。
不整脈も出てきたと言われた。

母さんの様子は?と聞くと
意識はあるし、チョコが食べたいとか
お茶が飲みたいとか言っていて
特にどこかが痛いとかは訴えてないと
いうことだった。

痛みを訴えなくなったことは
わたしもずっと不思議に思って見てはいた。

でも、母に痛みはないのかとは聞かなかった。
痛くて当たり前だから。
言わないなら触れない方がいいと思った。

最後まで痛み止めに麻薬を使用しているとは
聞かなかったし、強い痛み止めで
眠っていることもなかった。

妹は他には
この前のデブ(看護師)に「時間が…人数が…」
とまた言われた。
お母さんの最後に、立ち会ってあげられないんじゃないか。といっていた。

他にはICでは
おばさんが医師に、「喉が乾いたと言っていてかわいそうで、なにか飲ませられないか」と
聞いたそうだ。
医師は「ちょっとくらいなら水分を与えてもいい」と言ったという。

兄はちょっとどころか、アイスもジュースも
母さんに食べさせていたけれどな。

わたし達家族は
面会のルールも食事制限も守らない
不良の患者家族だった。

でも
そんなんしらんがな!

個室だし騒いだわけでないし。
他の患者さんに迷惑かけてないし。
感染症持ち込んでないし。

母さんが死んだから
もうあの病院には行くこともない。

病院は、母の最後まで付き添いの話も
出なかった。

わたし達勝手にやらなかったら
家族写真も撮れなかったし
母さんの最後のメッセージも
聞けなかったよ。

これで良かったよね、母さん(笑)

つづく