時を巻き戻している

2023年5月4日

お昼前に実家に着き
ゴミ屋敷の玄関掃除の続きをした。
前日捨てたはずのゴミがいくつか
また玄関に入れてあった!

玄関には誰も掃除をしないのに
やたらと洗剤類、消臭スプレー類
殺虫スプレー類、除草剤の類が沢山あった。
それも蓋の開いた同じものがいくつもある。

使用しない物
汚い物
古い物はどんどん捨てた!

片付けているうちに
買い物袋(マイバック)が
ゴミの下から出てきた。

中身を確認すると調味料が入っていた。
たしかソースだったと思う。
それも同じ物が2本。

母が買って来てしまうのを忘れ
玄関に置きっぱなしにしてそのうち
ゴミに埋もれた。
という状況だった。

これを見て
母さんは認知症だったんじゃないか?
と疑い始めた。

脱衣所と玄関掃除を並行して行い
面会時間になった。

面会に行く途中に妹から
早朝5時くらいに電話がなって
出ようとしたら切れちゃった。
その後また鳴るかと思って待ったけれど
電話は来なかった。
と聞く。

兄妹はわたしからしてとろくさい
(良く言えばおっとりしている)
自宅の電話は1階と2階にも
子機があるけれど、なんせ家が汚いから
電話までたどり着くのにも時間がかかる。

母さんが急変した時に病院から電話が来ても
この兄妹は電話に間に合わないんじゃないか?
と思った。

母は前日の面会の帰り際から
個室に移されていた
わたし達の面会の出入りが迷惑だったから
かもしれない。

先にわたしと息子がふたりで病室へ入ると

母はベットを45℃くらいに起こし
鼻に酸素のカニューレを入れていた。

呼吸が苦しそうだった。

ろれつは回ってないが、ぼんやりは改善して
喉が乾いたとか、手がしびれているとか
訴えた。

わたしは持って来たビデオカメラを
テーブルに置き、母を撮りながら
口腔ケアと、足と手のホットタオルと
泡の出ないシャンプーをして
ボサボサになっていた髪の毛を三つ編みに
してあげた。

それから兄妹が入って来て
結局4人で面会した。

わたしは携帯でも動画を撮った。

母はおじさんの誕生日が5日だから
誕生日にメールをしてあげて欲しいと
わたしに頼んだ。

母が亡くなった後
おばさんにこの動画を送って
感謝された。

よくぞ撮ってくれた
ありがとう!!保存した!
と言ってくれた。

また、この頃から母は
お腹の痛みは訴えなくなった。
脳梗塞の方も、母もこれが脳梗塞かと
言っていたが、ぼんやりはなくなり
意識ははっきりしていた。

悪くなったのは呼吸で
話したり少し動かしただけでも
酸素の数値が下がった。

検査で肺に癌が転移しているのが
分かっていたので
わたしは胸水が溜まっているんじゃないかと
思い看護師に聞いたが
はっきりした返事は貰えなかった。

わたし達が帰る時
また来るね〜と
みんなで手を降って病室を出た時

はぁ〜 苦しい〜

と言う、母の声が聞こえた。

つづく